宇都宮 アート旅 Day 2

50周年記念展開催中「栃木県立美術館」それから日本遺産「大谷石文化」


今年訪れた宇都宮1日目「宇都宮 アート旅 Day 1(25周年記念展開催中「宇都宮美術館」と自然に癒される「うつのみや文化の森)」に続き、2日目は、お会いしたご夫妻のご提案で、栃木県立美術館大谷石資料館に行ってきました。

毎年お会いするご夫妻と、宇都宮駅東口で待ち合わせ

故人へのご焼香を済ませ、まず向かったのは栃木県立美術館

栃木県立美術館正面

栃木県立美術館はガラス張りで幾何学的な構成によるところが印象深い建物です。
美術館て、その建物自体がアートなので、そこを楽しむのも面白いですよね。

栃木県立美術館の屋外展示場にて

今年の宇都宮訪問1日目に行った宇都宮美術館は開館25周年記念展の開催中でしたが、こちら栃木県立美術館はちょうどその倍、50周年とのことで。

栃木県立美術館開館50周年記念として、「印象派との出会い~フランス絵画の100年 ひろしま美術館コレクション」展が開催されていました。

栃木県立美術館開館50周年記念展「印象派との出会い~フランス絵画の100年 ひろしま美術館コレクション」チラシ表 (画像をクリックするとPDF画面が開きます)
栃木県立美術館開館50周年記念展「印象派との出会い~フランス絵画の100年 ひろしま美術館コレクション」チラシ裏 (画像をクリックするとPDF画面が開きます)

ひろしま美術館が所蔵する国内有数のフランス近代美術コレクションより、モネルノワールなどの印象派の巨匠から、日本の洋画家レオナール・フジタ黒田清輝などの作品が展示され、見どころ満載な企画展。

有名なアーティストたちの、今まで見たことがなかった作品をたくさん見ることができました。
個人的には、新印象派のポール・シニャックアンリ・ル・シダネルの作品を見ることができて嬉しかったです。

今回展示されていたものではないですが、ご参考まで、ポール・シニャックアンリ・ル・シダネルの代表作を以下に。

ポール・シニャック七色に彩られた尺度と角度、色調と色相のリズミカルな背景のフェリックス・フェネオンの肖像」(Paul Signac, Public domain, via Wikimedia Commons)
アンリ・ル・シダネル青いテーブル」(Henri Le Sidaner, Public domain, via Wikimedia Commons)

彼らは、点描で表現するという共通点があります。
15年以上前に亡くなった私の父も趣味で絵を描く人でしたが、点描によって描くことが多かったので、私も心惹かれてしまうのかな・・・
点描で絵を描くなんて、根気のいることだけど、私もトライしてみたい。


さて、栃木県立美術館の後は、ランチタイム。
豆富と湯波懐石の割烹料理店である「月山」というお店でご馳走になりました。

美味しくてヘルシーで芸術的な和食。
後半に供された土鍋で炊かれたご飯、シンプルなのにすごく美味しかった。
多分、煎られた大豆に、昆布と塩が効いてるのかな? 私もやってみよう。

ご夫妻とたくさんお話ししつつ、お腹が満たされた後は、大谷石で知られる大谷町へ。

大谷(オオヤ)資料館敷地内

あいにくの曇り空になってしまったのですが、こちらも紅葉が美しかったです。

資料館の手前にあるミュージアムショップ&カフェ

大谷資料館

このプレハブな建物が資料館となっていて、大谷石採掘場である地下坑内への入り口もこちらに。

地下坑内入口

ちょっとにぎやかな入り口ですが、ここを入ると空間が一変します。

地下へと下る階段
昔、人力で採掘していた様子を人形で再現
現代アートとコラボしたコーナーもあり

とても幻想的かつ圧巻。
海外への旅、今年も叶わないでしまいそうで悲しんでいたところでしたが、異国にでも来たかのような気分になり、高揚感を得られて大満足。


江戸時代から採掘が始まり、最盛期には日本屈指の石の産地となった大谷。この歴史と文化が認められ2018年に日本遺産として認定された「大谷石文化」。
宇都宮に足を運ぶようになってからこのことを知り、気になっていた大谷資料館でしたが、まるで日本ではないどこかへ旅したような非日常を味わえるなんて、全く想像していませんでした。

また、大谷資料館からすぐ近くには、日本最古の石仏「大谷観音」および高さ27メートルの「平和観音」があります。
大谷観音大谷寺に拝観料を払う必要があり、この日はすでに閉まっていたので見ることができませんでしたが、平和観音は外側にあるため、ありがたく拝むことができました。

岩壁に掘られた高さ27メートルの大観音平和観音


こちらも壮観で、大谷を訪れたら絶対に見る価値ありですが、大谷資料館には人がいた割に、以外にも、こちらにはほとんど人がいませんでした。
私達が訪れたのが夕刻だったこともあるかと思いますが、SNS効果でしょうか、大谷資料館が目立って、こちらのことは意外に知られていないのかもです。

大谷寺には登山道があるとのことだし、日本最古の石仏である大谷観音も参拝したいし、大谷町には是非また行ってみたいです。

2022年の宇都宮での2日間。アートで満たされ、幸せでした。
今年も無事に出かけることができて良かったです。本当に、ありがとうございました。


あなたは
どんなアートに
興味がありますか?


栃木県立美術館

住所:
〒320-0043 栃木県宇都宮市桜4丁目2-7

開館時間:
午前9時30分~午後5時
(入館は午後4時30分まで)

休館日:
毎週月曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)
祝日の翌日(土日、祝日の場合は開館)

WEBサイト:http://www.art.pref.tochigi.lg.jp/index.html

豆富と湯波懐石 月山

住所:
〒320-0058 栃木県宇都宮市上戸祭4丁目6-13

営業時間:
午前11時〜午後9時30分

電話:028-625-0039

大谷資料館

住所:
〒321-0345 栃木県宇都宮市大谷町909

開館時間:
4~11月 9:00~17:00(最終入館16:30まで)
12~3月 9:30〜16:30 (最終入館16:00まで)

休館日:
4~11月無休
12~3月毎週火曜日休館(火曜日が祭日の場合翌日休館)

WEBサイト:http://www.oya909.co.jp/

キャンドルアーティスト草野なごみさんの爽やかジェルキャンドル

初参加した眞野屋カルチャルライフ by Gallery The attitude


今日(2022年7月17日(日))は、眞野屋で開催のワークショップに参加してきました。

眞野屋は2019年、仙台にオープンしたライフスタイルショップで、地産地消の商品を中心に、美と健康を意識した食材や雑貨が販売されている他、イートインやレストラン、ベーカリー等が併設されています。

眞野屋の場所は、我家から徒歩20分程度の所なのですが、私の職場や仙台の街中とは逆方向の、基本的には何かない限りは行かない北仙台にあり、オープンした当初は、北仙台になんだか素敵なお店ができたみたい、と思いつつも、そのうちコロナ禍に入ってしまったし、チラリと眺めることはあっても、ゆっくりと行くような機会はありませんでした。

その後、今年2月のことですが、私の好きなアーティストの一人である中川和寿さんの個展が、眞野屋内にできたGallery The attitudeで開催されると知り、ギャラリーの作品を眺めつつ、友達とランチしたりショッピングを楽しむ、といった機会がありまして。

その記録はこちら↓

Gallery The attitudeは昨年の秋にオープンしたばかりで、この時に初めて訪れたわけですが、オーガニックな日常食品や雑貨の買い物ができる上、作家さんの作品が気軽に眺められる環境に、ありがたいな、これからは頻繁に来てみよう、と素直に思いました。

もちろん、百貨店などでも買い物とアートを楽しめることがありますが、ショップ間の通路やフロアの一角に臨時的に出店されるものならまだしも、いわゆる「(高級)百貨店に併設されるギャラリー」って誰もが気軽に訪れられるところではないですよね。
アート好きの私でも、あの一歩足を踏み入れるのさえも緊張する雰囲気は、正直苦手だったりします。店員さんからはこの人お金持ってんのかしら?って見定められてるような視線を感じるしね(自意識過剰?笑)。

本来アートには決め事もなければ、アートは誰もが楽しめて癒されるものだから、皆がもっと日常的に触れて良いものだと思うんです。
私自身もそんなことに気がつくのはちょっと遅かったのですが、アートを純粋に楽しむようになってから、心身が豊かになったことを実感してます。

この想いを理解し、共有してくださるのが、まさにGallery The attitude
今日は、Gallery The attitudeのオーナーでいらっしゃる加藤志門さんと、その辺のこともお話することができて、とてもありがたかったです。

加藤さんは、アーティストを応援すると共に、たくさんの人にアートをもっと気軽に日常に取り入れて欲しいとギャラリーを設置し、様々なアーティストさんによるワークショップを行う「眞野屋カルチャルライフ」を企画されました。

というわけで、ようやく本題ですが、参加させていただいたのは、仙台出身で福島在住のキャンドルアーティストでいらっしゃる草野なごみさんによる「爽やかジェルキャンドル」。
なごみさんの作品は、以前、仙台三越のフロアの一角で催事出店されていたのをたまたま通りかかった時に目にし、購入させていただいて。
ちょうどクリスマス前、自宅の本棚に素敵なディスプレイができたのでした。

LEDライトを利用できるという作品で、気軽に灯せる一品♪

その時にはお会いできませんでしたが、前回眞野屋を訪れた際に、なごみさんのワークショプを開催されることを知り、今度はお会いできるチャンスだなと嬉しく思いました。

そして参加した今回の内容は、カラフルなガラス玉のステンドグラスの様なキャンドルと、ブルー系で海をイメージした様なキャンドルの2種を作るというワークショップ。

ガラス玉の方は、五色の色玉を好きなように選んで並べ重ねるというシンプルな工程でありながらも、暗いところで火を灯した時のイメージがどうなるかわからない私は、迷いに迷いながらも、赤を基調とすることにしてみました。

これに火を灯すのはもったいないなと思ってしまいがちですが、、、そう、これはサステナブルなキャンドル!
ロウを使ってしまっても、繰り返しまた楽しむことができるから、火を灯して、本来のキャンドルの癒しを感じてみよう♪
今回、そんなこともいろいろとなごみ先生から教えていただきました。

というわけで、家に帰ってから早速火を灯してみました。
これ、火をもう少し灯していったらクレーターが深くなっていって、映る影が長くなってまた違った雰囲気になるってことですね。その変化を楽しめるのも良き。

一方、ブルー系の方は、溶かす前のプルプルで感触が気持ちいいジェルをハサミで刻むのが楽しくて、プチプチ切って、モリモリ重ねたら、溢れんばかりに。
そうしたら、なごみ先生より”溶かしたジェルを流した後に上に置く様にしてもいいかもね”とアドバイスされて、試してみたら、キラキラ波立っているようないい感じに仕上がりました。

猛暑な今、海を感じる涼しげなこのキャンドルはしばらくこのまま、灯すのは楽しみにとっておこうと思います。

さて、このGallery The attitude企画の眞野屋カルチャルライフでは、眞野屋スペシャルランチが付いてくるのもポイントです。
メニューには載っていない、カルチャルライフ限定の特別ランチをいただきながら、講師や参加者さんとの会話も楽しめます。
しかも、今回のキャンドルは、食事のテーブルを素敵に飾るのにうってつけ。


サステナブルアートな草野なごみさんのキャンドル。
そのままでも、火を灯したらもっと、そしてその後もアレンジできて、耐えず癒される幸せ。
今後はまた異なるタイプのキャンドル制作のワークショップを開催されるとのことなので、是非参加したいです。

最後に、ワークショップの様子を加藤さんがインスタグラムに投稿してくださいましたので、こちらにシェアさせていただきます。


これまで続いていた仕事の忙しさも落ち着いてきた私、このところちょっと滞り気味だったアートライフも、また徐々に充実させていこうと思っています。

この度も素敵なご縁、豊かな時間をありがとうございました^ ^


あなたは
アートに癒されたことが
ありますか?



世界に一つの自分デザインのガラス皿 ♪

ガラス工房尚・シーダーギャラリーで楽しむガラスとバーガー


2月末に参加した、仙台の多目的茶室「面白庵」さんと「ガラス工房尚」さんによるコラボイベント。

素敵な茶室で楽しいガラス皿制作体験/茶室「面白庵」× 秋保「ガラス工房尚」× 和菓子「まめいち」

その時に制作したお皿が出来上がったとのことで、このGW中に受け取りに行ってきました!!

私が参加したワークショップは仙台の街中にある茶室「面白庵」さんで開催された時のイベントでのことで、完成品の受け取りは面白庵でも、秋保のガラス工房尚でもどちらでもOKとのことでしたので、せっかくなので秋保までお出かけしてお受け取りすることにしました。

待ちに待っていた自分がデザインしたガラス皿とのご対面。
だいぶ前に完成しているとの連絡は受けていたのですが、一緒に参加した友人たちと都合を合わせたかったこともあり、この度ようやくいただけることとなりました。

ところで、私が前回秋保を訪れたのは昨年(2021年)の12月初旬。

アートなうつわと美味しいひととき/2021年冬のガラス工房尚とパウンドケーキ専門店YOU&G

その時は、すでに雪もちらついていて、生憎の空模様の日ではありましたが、今回はとても良いお天気に恵まれました。

今回の訪問については、既にインスタグラムへ投稿していますので、ここにアーカイブする形でまとめておきます。

この時期の秋保の山には青々とした新緑が広がり、清々しい風に鳥のさえずりが響いて、心地よかったです。
気持ちいい空気を吸って、とってもリフレッシュできました。


さて、今回の秋保へのドライブ(いつもミカリン運転ありがとう❤️ )、第一の目的だった、ガラスワークショップでの完成品はというと。
ビフォア&アフターを画像でお見せしたらわかりやすいかなと思って写真・動画で作ってみました。

あらかじめカットされた色とりどりのガラスを、1枚のガラスプレートに並べるだけのシンプルな工程なのですが、これがなんとも奥が深い。
エイヤっとたちまちに終えてしまう人もいるそうですが、色の選択に配置、やりだすと自分なりのこだわりが出てきて、時間制限がなければ、いつまでもいろいろ試したくなってしまう感じ。

そう、まさにこれこそ、アート制作における醍醐味ですね。
やめどきがわからなくなるほど没頭できる、時間を忘れる感覚、それが自分の思いおもいでアート制作をした時に体験できる素晴らしさです。

自分でデザインした世界に一つだけのガラス皿。
愛着湧くこと半端なく、また作りたいなと思えるので、ワクワク感も持続します。


そして、秋保を訪れる、もう一つの目的。

宮城県の誇れる名勝(指定文化財)秋保大滝を拝むこと!?
もちろんそれも一つですが、加えて「ガラス工房尚」さんのギャラリーに併設されたカフェでバーガーランチを楽しむことも、是非皆さまにお勧めしたいです。

この投稿(バーガーの写真は3・4枚目のスライド)でご覧いただける通り、パティもバンズも手作りのバーガーに、もちろん手作りのピクルスとマッシュポテトが添えられて、ガラス作家 鍋田尚男さんの素敵なガラス食器で提供されので、贅沢感が増します。
複数人だと、それぞれデザインが異なる器だったりするので、それを見比べるのも楽しいです。

鍋田さんの奥様 久美子さんが研究を惜しまずにこだわりを持って作られているこのバーガーは、本当に美味しい。
カフェで食べた後、さらにお持ち帰りにも買っていかれる方もいらっしゃるそうですが、その気持ちもよくわかります。
他の人にも食べて欲しいと思うし、自分自身、絶対にまた食べたい美味しさ!

ガラス工房尚」さんでのガラス体験も、バーガーランチも、秋保の新たな名物になるかもしれませんね⭐️


関連記事
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紅葉の秋保プチ旅/自然と美食と芸術を満喫する秋の一日



ガラス工房尚・シーダーギャラリー
住所:宮城県仙台市太白区秋保町馬場丸山12−1
電話:022-399-5728
営業:10:00 〜 16:00 or 17:00
定休日:木曜日(特別展中等は変更あり)
Webサイト:
https://www.facebook.com/glasssho/
インスタグラムhttps://www.instagram.com/glassstudiosho/

2022年5月時点、直近では、新潟伊勢丹での個展が予定されているそうです。鍋田さんは何かとイベント等で不在にされることもありますので、体験希望などは事前確認くださいね。


あなたは
奥州三名湯秋保温泉では
何を楽しみたいですか?

臨床美術で描く朝日の風景画

色鉛筆で気軽にできるアートプログラム


前回は、「この休日はどんなことをして心身が豊かになったのか?」を綴ろうと思ってたのだけど、前置きが長くなり本編となってしまったので、今回はその辺に触れたいと思います。

さて、私の休日は、大好きなアートの時間に費やすことが多いです。
アート=芸術にもいろいろありますが、ARTとは、オックスフォード英英辞典によると

the use of the imagination to express ideas or feelings, particularly in painting, drawing or sculpture

Oxford Learner’s Dictionaries

これを、グーグル翻訳すると、「特に絵画、デッサン、彫刻におけるアイデアや感情を表現するための想像力の使用」となります。

これはシンプルに言ってしまうと、アートとは、想いを何らかの方法によって「表現すること」だろうと思います。

上記の辞典では「特に・・・」と主に美術の分野に関して言及していますが、人が想いを「表現」する方法は、書、音楽、写真・映像、詩・小説などの文学、演劇などなど、多岐に渡ります。

アートっていうと敷居が高いものだと感じる方も少なくないようですが、このように「表現する」にも実はたくさんの方法があって、誰もが気軽に生活の中に取り入れることができて、本来の人としての豊かさを養うことができる素晴らしいツールなんですよね。

また、アーティストを「表現者」と言うように、その響きにはなんだかすごく特別なものを感じてしまう部分もありますが、感情を持つ人間というのは、そもそも誰もが表現者なのではないかと思います。

子どもの頃は誰もが純粋な表現者だったはずが、いつの間にか枠にはめられ、表現できる自由を失っていきます。
抱えている想いを閉じ込めて生きるのが当たり前の世界は窮屈です。
内なる想いを素直に表に現して、自分自身の人生を描いていくことで、豊かな世界は広がっていきます。

人生は周りによってコントロールされるものではなく、自分自身で創造していくもの。
そう、人生そのものがアート!

そんな気持ちで過ごすのと、なんとなく過ごすのには、同じ環境でも、過ごす時間の質にかなりの差が出ます。


・・・さて、また前置きが長くなってしまいそうなので、「アート」についてはこれからも時々語っていくこととしまして、今日の本題に入りますね。

臨床美術プログラム「朝日の風景画


このブログでも時々紹介している「臨床美術」は、まさに誰もが表現を楽しむことができるアートワークです。
アートを身近に取り入れるきっかけとして、最良です♪

なんとなく美術的な創作活動をしてみたいなと思っても、例えば絵を描くとして、いきなり、何か描いてみたら、好きに描いたらいいよなんて言われても、一般的にはそれがそもそも難しいわけですが、「臨床美術」では独自のアートプログラムによって、絵を描く、オブジェを作るといった創作活動そのものを誰もが楽しむことができるプロセスが準備されています。

私は、子どもの頃は画家になりたいという夢を持っていたのですが、大人になるにつれてその想いが薄くなり、美術の世界から遠のき、そのまま殺伐とした社会で揉まれていたらすっかり表現力が落ちてしまい、心から楽しいと思えることもほとんどない毎日、公私ともに辛いことがたくさんあって、生きるのも嫌だった時に東日本大震災が起き、実家を失うと共に身近で多くの人がこの世を去っていくという現実に直面した時に、命を無駄にしてはいけない、命を与えられたからには豊かな気持ちで生きてゆきたい・・・と思った時に出会ったのが「臨床美術」でした。


今日は、その中のプログラムの一つである、「朝日の風景画」をやってみましたので、動画でサクッとご紹介しますね。


この臨床美術プログラム「朝日の風景画」は、使用する画材は色鉛筆と用紙数枚に、のりとハサミを準備すればOK。
時間にしても1時間かかりませんので、気軽に楽しむことができます。

朝日の風景を思いのまま描いていいよと言われても、画家でもない、特に絵心なんてないって感じてる方にはハードルが高すぎですが、臨床美術なら大丈夫です。
そして、臨床美術をやっていくうちに、感性が磨かれ、技術的な応用力もついていくので、自然と表現力も豊かになっていきます。
こうやってアートを生活に取り入れることで、これまで見ていた同じ景色への捉え方が変わったり、当たり前だと思っていたことが実はすごくありがたいことだということに気がつくことができて、様々な事柄に感動できるようになることを実感します。

心が喜ぶ「臨床美術」によるアートワーク。
ぜひ多くの人に体験いただきたいです。


臨床美術についての記事のまとめはこちら↓


あなたが好きな
”アート”とは
どんなものですか?

心やすらぐメロディー感じる♪ 画家 中川和寿さんの作品展

唄がテーマのあたたかくて穏やかな絵画の癒し


先週、今週と、中川和寿さんの個展へ行ってきました。
先月(2022年1月)のTV放映をご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんが、中川さんは音楽に合わせて絵を描くライブドローイングというパフォーマーとしても知られている、仙台在住の画家さんです。

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画家 中川和寿 作品展
前期:”Whale song” 2/2(水)-2/13(日)
後期:”地平線の唄” 2/15(火)-2/27(日)
会場:Gallery The attitude(仙台市青葉区昭和町1-37 眞野屋内)
時間:10:00〜21:00
*会期中の土日祝日は中川さんご自身も在廊

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前期:”Whale song” 2/2(水)-2/13(日)
後期:”地平線の唄” 2/15(火)-2/27(日)

2022年2月2日からスタートした展覧会は、前期と後期とでテーマが異なっていて、一部作品の入れ替えではなく、完全に趣が変わるので、中川さんファンにとっては嬉しい企画。
ギャラリーがこじんまりとしているので、こういった手法になったということもあるかと思いますが、それぞれに足を運ぶと、同じ作家さんの作品でも新鮮な気持ちで楽しむことができて面白いなと感じました。

現在(2022年2月17日)は後期に入ってしまっていますが、今展示終了後、年内はここ仙台での展示はなさそうとのことですので、今回初めて中川さんを知った方にとっても、すごく貴重な機会です。
*無事「ARABAKI ROCK FEST.(あらばきロックフェスティバル)」が今年開催されればご参加されるそうですが、予め入場チケット購入しなきゃですしね・・・

さて今回も、既にインスタグラムに記事を投稿しているので、こちらにアーカイブしておきます。

ところで、アートファンの私は、中川和寿さんについてはしばらく前から知っていたものの、なかなかお目にかかることができずにいたのですが、昨年10月に仙台西公園で行われたイベント「東北HAPPY HOLIDAY」に参加した際に、出店とライブドローイングのパフォーマンスをするために参加されていた中川さんに念願かなってお会いすることができたのでした。

関連記事
仙台出身の写真家 Shu Ito(伊藤秀海)凱旋展示!
写真家 Shu Ito @東北 HAPPY HOLIDAY 2021

そして、今回の素敵な個展。
中川さんが描く、唄をテーマとした作品にはあたたかさが満ちていて、心地よい旋律が 聴こえてきそうで、穏やかで豊かな気持ちになれます。
作家さんご自身ともいろいろとお話しすることができて、本当によかったです。

中川和寿さんのWEBサイト

また、ワークスペースとギャラリーを兼ねたアートスペースを自宅に併設する計画を進めている私にとって、今回の展示会に触れたことで、イマジネーションもさらに高まる有意義な機会となりました。
大感謝です。ありがとうございました!

眞野屋内にあるGallery The attitudeは、2021年10月にオープンしたばかりだそうです。
眞野屋は、2019年に北仙台にオープンしたライフスタイルショップで、地産地消の商品を中心に、美と健康を意識した食材や雑貨が販売されている他、イートインやレストラン、ベーカリー等が併設されています。

食事やショッピングついでに気軽に立ち寄れるギャラリーって、良いですね♪
北仙台にはピンとこない人も少なくないかもしれませんが、地下鉄またはJRの北仙台駅から徒歩でもすぐなので、この機会に是非!

眞野屋 WEBサイト
Gallery The attitude WEBサイト


あなたにとって
心地よい旋律って
どんなですか?

仙台アートギャラリー巡り

私自身の念願達成にも向けて


これまで転々としてきた私が、今年(2022年)いよいよ根を下ろすこととなる場所が決まりました。
居住スペースに加え、大好きな作家さんの作品を飾るためのギャラリーと、自分自身の制作や、想いを共にする皆さまとのワークショップができるようなアトリエも兼ねたアートスペースを設けるため、これから具体的な設計に入っていくところです。

職場である保育園は新年度を迎えるにあたってバタバタしている中で、プライベートについてはこのことで頭がいっぱい、そんなこんなで、せめて毎週末アップしたいブログもサボり気味な今日この頃ですが、先週末は、仙台の街中のアートギャラリーをハシゴし、そのことは既にインスタグラムに投稿しているので、今回も前回同様に、それらの投稿をここでまとめる形でアーカイブしておこうと思います。

まずは、仙台在住のイラストレーター山本重也さんの作品展『』について。
会場は、晩翠画廊https://www.bansui-gallery.com/)でした。

山本さんは、大阪ご出身、東京で長らくお仕事されていましたが、趣味のマラソンで仙台を走った時に、素敵な街だな〜と感じて移り住み、以来、仙台を365日毎日描いているのだそうです。
とっても素敵に表現してくださって、宮城県民としては嬉しく、本当にありがたいことです。

既に今回の展覧会会期は終了していますが、山本さんは超人気のアーティスト、次回の展覧会を楽しみに待ちましょう★

そして、晩翠画廊の並びにあるのが、仙台銘菓「白松がモナカ本舗」の晩翠通店。
このビルの1階が白松がモナカのお店で、2階には昔ながらのカレーライスやスパゲティでコアなファンがいる喫茶店「甘味処 郷(ふるさと)」、3階にはマニアックなアートギャラリー「白松アートホール ギャラリーミラノhttp://www.g-milano.co.jp/)」があります。

2月13日まで開催されているのが、福島県の柳津出身で、日本を代表する木版画家の一人である斎藤清(1907年4月27日 – 1997年11月14日)の展示会。
ボテッとした雪の描写が印象的な斎藤清の作品、好きな人は結構いらっしゃるかと思います。

こちらのギャラリーは写真は個人で楽しむ以外NGとのことなので、その下のフロア「甘味処 郷」で楽しめるカレーライスをアップしておきました(笑)。

こちらは、Gallery TURNAROUND(ターンアラウンド/通称タナラン http://turn-around.jp/sb/)で開催されている(1月30日まで)、銅版画作家でいらっしゃる岡沢幸さんの個展「MESSY SCRATCHING」についてです。
抽象画って難しいなと感じている私ですが、岡沢さんが織りなす世界観がすごく好きです。

そして、ふと、銅版画って美術の授業でやったきりだけど、すごく楽しかったなぁと思い出しました。(ちなみに、銅版画には種類があるけれど、私が体験したのはエッチングでした)
岡崎さんが講師でされている銅版画講座が休校中とのことですが、再開された時には是非とも参加させていただきたいと思っています。

というわけで、最後に、岡沢幸さんによる、今回の個展「MESSY SCRATCHING」のYouTube動画をシェアさせていただきます♪


やっぱりいいなぁ、アートな世界・・・
(ここ仙台宮城にはまだまだたくさんのギャラリーがあるのでおいおいポストしていきます)

いろいろ制限のあるこのご時世でも、豊かになれる世界がある幸せ。
そんなことを今後も感じて、感謝して、生きて行こうと思います。


あなたが
落ち着けるのは
どんなところですか?



2022年もアートを軸に

アートのある暮らしを楽しむという抱負


新たな年2022年も、始まってから早くも既に10日が過ぎようとしています。
つくづく、時間は何より貴重だと感じます・・・

オミクロン株に続いてまた新たな変異株も認められたとかでコロナ禍は相変わらずの状況、限られた行動範囲と有限な時間の中にいるからこそ、自分にとってプライオリティーの高いもの、それを認知しているかしていないかで、人生の質って変わってくるのだろうなと思います。

新年も年明けあっという間で仕事が始まったので、この週末に、まずは、2022年に自分の軸にするものを改めて見直してみました。
とはいえ、自分にとっての軸なので、昨年からそう簡単に変わってもちょっと問題(笑)基本一緒です。

でも、設定した目標などは、文字に起こしたり可視化して、自分の中に落としこむことそれが大切かなと思います。
さらにそれを周りにも宣言するとモチベーションが高まります。

というわけで、この週末、SNS不得意ながらも細々と続けているインスタグラムに今年の抱負なるものをアップしたのですが、私同様にSNSに消極的な方もまだまだいらっしゃるでしょうし、私自身の再確認用としても、今回はインスタグラムからシェアする形でブログにまとめてみようと思います。

想いを共にしていただける方がいたら嬉しいです^ ^

以上、こんな感じでまとめてみました。

最後に、「目標設定」とはいえ、ガツガツしすぎないのが何より大切だと思っています。
頑張りすぎると、人に影響されやすくなるし、自分にとっての真実を見失いかける。
完璧な人なんていない。できないこと、叶わないことだってあるのが人間だもの、時には手放すことも大事。
自分に正直に、かつニュートラルな自分でいて、何事にもフレキシブルに、心穏やかに。
2022年も大好きなアートを軸に、与えられた使命と向き合いながら、日々を大切に過ごしていきたいと思います。



今年、あなたが
大切にしたいものは
何ですか?

大好きなアートで締めくくる2021年

より感性を高め心を豊かにしていく2022年へ向けて


2021年もいよいよ数時間。
皆さま、有意義な年末をお過越しでしょうか。

私は1月3日までの束の間の連休。もっと休みたい!時間が欲しい!!というわがままな気持ちもありますが、穏やかで幸せな時を過ごせていることに満足しています。

昨日(2021年12月30日)は、数ヶ月ぶりに会った友人と、今年最後の少しだけ贅沢なランチを、厳選された仙台牛の美味しさを味わうことができる「炭火焼肉 明月苑 上杉店」にて。


こちら上杉店はこの日12月30日で営業を終了し、2022年2月上旬に一番町に移転オープンされるとのことで、おそらくその開店時は混み合うことでしょう。最終日にゆったりと訪れることができ、ラッキーでした。

お腹が満たされた後は、友人と共に我が家にて、音楽と美術を楽しむ時間を持ちました。

一緒に過ごしたのは、私と同様に幼少期からピアノを習っていた友達。
彼女は、現在はピアノを持っておらず、自宅に所有しているのはエレクトーン。
そんなわけで、我が家のピアノを弾けることを楽しみにやって来てくれました。

私が所有しているのはヤマハのクラビノーバ。電子ピアノですが、鍵盤には木が使われており、タッチはアコースティックピアノ同等です。
でも、エレクトーンに似た機能も付いているものなので、エレクトーンもやっている友達はワクワクな様子。

いざ、鍵盤に触れ、久々にピアノを弾いてみた彼女は、「重い!!」と叫ぶ。
わかる・・・
ピアノってこんなに重かった?こんなに疲れるものだった??
その気持ち。

そして、「全然弾けない!!」
わかる・・・
長年やってたんだしブランクがあっても体が覚えてるだろうと甘くみていたら、弾けない自分に悲しくなる現実(泣笑)。
ピアノを弾ける人ってすごい。尊敬します!(過去の自分も含め・・・苦笑)

でも、ピアノは弾けないなりにも好きなら楽しいものなので、しばらくエンジョイしていただきました。
その間、私はせっせとオイルパステル磨き。

その後、ティータイムにして、しばし音楽話をしたのちには、オイルパステルで臨床美術セッション。

本日、楽しんでいただいたのは、さつまいもの量感画。

臨床美術ではお馴染みのオイルパステル ですが、このプログラムは黒い用紙に描くのが面白いところです。
また、描いた絵を切り出すのもポイントで、カットすることで印象がよりリアルになり、感動を得ることができます。

友達は、きっと焼いたらとっても甘いであろうさつまいもに描き上げ、落ち葉が舞い散っている中に納めるように可愛らしく仕立てました。

次は、今回私が製作したもの。

掘り出されたさつまいもさんが、今にも焚き火の中に投げ込まれる風・・・(笑)

友達は臨床美術経験まだ2回目ですが、臨床美術士である私には、基本的なものであるこの量感画のプログラム。
以前もブログで取り上げたことがあるので、ご興味ある方はこちらもご覧くださいませ。

五感で秋の味覚さつまいもを描く/臨床美術で創作に没頭する時間を持ってリフレッシュ

美味しいものを食べて、音楽に美術にとアートな時間をまったりと過ごし、満たされる心身。
しかも、友達は来年に行けるオーケストラのコンサートチケットという嬉しいプレゼントまで用意していてくれて、また今から楽しみなことが増え、とっても幸せです。本当にありがとう❤︎

そして、本日はといえば、ノンフィクション映画「ダ・ヴィンチは誰に微笑む」を観てきました。

映画「ダ・ヴィンチは誰に微笑む」のチラシ(表)
(画像をクリックするとPDF画面が開き、拡大できます)

原題は「The Savior For Sale」、直訳したら「売るための救世主」。
このタイトルに、あなたは何を思いますか・・・?

見失われていて再び世に現れた傑作、レオナルド・ダ・ヴィンチが描いたとされるサルバトールムンディ(Salvator Mundi 世界の救世主)は、21世紀最大の発見とも言われていますが、ダ・ヴィンチが描いたという確固たるエビデンスがなく、様々な憶測が飛び交う中、4億5030万ドル(510億円!!)という史上最大の金額で落札された絵画で、この数年のアート界の話題として最も騒がれたスキャンダルの実態に迫る映画です。

映画「ダ・ヴィンチは誰に微笑む」のチラシ(裏)
(画像をクリックするとPDF画面が開き、拡大できます)

私の感想を簡単にまとめると、アートの裏にある欲望、アートファンとしてはちょっと悲しくもなる現実だけど、ドラマとしてみればスリリングで面白い。でも正直、私はこんな現実の世界になど関わりたくない。アートはヒエラルキー関係なく、誰もが楽しめるものであってほしい・・・そんなことを思いました。

詳しく述べたいところですが、大晦日の本日も残りわずかなので、省かせていただきます。
ご興味のある方は、チラシと予告編を、そして是非、劇場へ足を運んでご覧ください。
(ここ仙台ではフォーラムで上映中→ https://forum-movie.net/sendai/

ちなみに、想像していた以上に観客がいらして(満席に近かった)、アートへの関心がある方ってやっぱり結構いるんだな、これからの時代、ますます必要とされていくんだろうなと感じると共に、お金とか名誉とかじゃなくて、純粋に心と感性を豊かにするためにアートを楽しむ人が増えてくれたらいいなと願わずにいられませんでした。

今年も1年、コロナ禍という少々不自由な日々が継続する中ではありますが、様々なことが制限される環境で生かされたおかげで、自然と自分にとって価値の高いものを選択して生活していたように思います。

限られた中で、私が最も費やしたのはやはり大好きなアートに関するものでした。
それは自分にとって心地いい空間に身をおけているということに他なりません。

来年は、大切な時を過ごすことができた今の住まいも離れ、新たな居住地を確保し、アートスペースも作る目標を実現させます。
2022年もますますクリエイティビティを高め、仕事もプライベートも楽しくて充実したものにしていこうと思います。

こんな風に思えるのも、2021年も、与えられた命があって、幸せに過ごせたおかげ。
大切なご縁で繋がれた皆さまをはじめとした万物に感謝します。本当にありがとうございました。

来たる2022年が、皆さまにとって、そして私自身にとっても幸福な一年となりますように。


あなたが
今年最も感謝したいのは
なんですか?

みちのく 武士が愛した絵画@東北歴史博物館

東北の文武両道な武士たちのアートセンスに触れる


11月も終盤、秋が過ぎて、もう冬の気配ですね。
かなり冷えてきて、私は風邪をこじらせ喉を痛めてしまい、ちょっとしんどいここ数日ですが、今年はコロナが少し落ち着いたこともあって、「芸術の秋」らしい充実した秋を過ごすことができました。

この秋最後、11月後半に訪れた展覧会はこちらです。

東北歴史博物館で、2021年10月9日(土)〜12月5日(日)に開催の、特別展「みちのく 武士が愛した絵画」。
ここ東北にゆかりある武士たちが愛でた美術作品を取り上げた展覧会ということで、テーマが面白いですし、東北出身のアートファンとしては是非観ておきたい!と思っていました。

週末に訪れましたが、人が非常に少なく、ゆったりと観ることができました。

私が前回東北歴史博物館に訪れたのは「デンマーク・デザイン展」の時で、その時はわりとお客さんが入っていたように感じたのですが、「日本美術」って、やはり地味な感じなんでしょうか・・・

「デンマーク・デザイン展」についての記事
感性に響く デンマーク・デザイン展@東北歴史博物館/それはシンプルな暮らし、豊かなカタチを楽しむこと

かく言う私も、日本画家だった祖父を持つものの、正直に言うと、初めは西洋美術にしか興味が持てず、積極的に日本美術には触れてきませんでした。
でも、様々なアートに触れているうちに、その幅広い世界、それぞれの奥の深さ、それらを比べてみることや、変な苦手意識は持たずに見ることで気がつく違いの面白さ、触れるものが多ければ多いほどに感性が豊かになり、インスピレーション力も高まる気がして、この数年でですが、日本美術も素直に楽しめるようになりました。

さて、今回の展覧会みちのく 武士が愛した絵画は、武士たちが集めた美術品のみならず、武士自らが描いた作品も展示されて、武士にとって美術とはどのような存在だったのかを掘り下げてみるというもの。

みちのく武士が愛した絵画展」チラシ(表)
(画像をクリックするとPDF画面が開き、拡大できます)

そして、ここ宮城の武士といえば、東北随一の将軍伊達政宗
桃山美術を仙台城や瑞巌寺などに導入した政宗のコレクションはじめ、政宗が描いた書や絵画という貴重な作品も見ることができました。

また、「みちのく(東北)」がテーマということで、江戸時代の各地の大名にも人気だった「秋田蘭画*」も取り上げられていました。

*秋田蘭画:秋田派、秋田系洋風画ともいい、江戸時代後期に秋田地方で興った洋風画のこと。「蘭画」は当時の言葉で「オランダ絵」のことで、洋風画を意味する。

みちのく武士が愛した絵画展」チラシ(裏)
(画像をクリックするとPDF画面が開き、拡大できます)

武芸に秀でた武士が、学問や歌道、茶道、そして絵画制作にと、文化創造に能力を発揮してきた史実、まさに「文武両道」かっこいいですよね。

展示物は50点程度と多くなく、また、人が少ないのをいいことに、私はガラスにほとんどへばりつく勢いで展示されていた作品をじっくりと観てきました(博物館の場合、美術館と違って、ほとんどがガラスケース内に展示されるため距離があるので少しでも近づきたい)。

私が今回の展示会で目が釘付けになったのは、仙台藩四大画人の一人と言われた小池 曲江(こいけ きょっこう)の「孔雀図」。縦175.5×横121.5cmという大きいサイズで、ほんの一部に金泥が使われているものの、そのほとんどを墨で描ききられている作品でした。

「墨一色じゃ、孔雀に見えねーよ」とぼやいてるおじさまもいらっしゃいましたが・・・
まあ、人によって捉え方、感じ方は様々ですね(笑)

墨だけで描かれた2匹の孔雀の繊細な描写に、よく見ると羽の部分にキラッと輝く金泥が効いてて、すごくクール、これぞ日本の美術だなと私にはとても惹かれるものがありました。

残念ながら、その作品、ネット検索しても画像が出てきません(同じタイトルの他の作品はあるのですが)。
図録にはもちろん載っていますが、大きい作品ですし、やはり今回この目で見ることができて良かったと思いました。

みちのく武士が愛した絵画展」の図録とチケット
図録は72ページと薄めですが、私にはちょうど良いです♪

ところで、東北歴史博物館は、大きな水場があって、県指定有形文化財の今野家住宅もあり、自然が楽しめる散策路もあったりして、ちょっとした憩いの場でもあるのですが、博物館の屋上に登る人は以外と少ないようです。

次の写真では建物の右手側、旗のちょうど上部分に登ることができます。


屋上から見た感じ。
何があるというわけではないですが、お天気の日は気持ちがいいです。


屋上から眺めた博物館の水場と、今野家住宅、そしていい感じで紅葉している樹林には散歩道があります。


週末でもわりと静かで穴場な東北歴史博物館、特別展「みちのく 武士が愛した絵画」は来週(2021年12月5日)までです☆


あなたの
「武士」のイメージって
どんなですか?

芸術を満喫する旅で出会えたすごい画家 吉田博

埼玉と栃木で堪能した秋の芸術と美食などなど


6年ほど前から、秋には栃木に行くのが恒例となっています。
以前勤めていた職場で心を病んで亡くなった方のご実家が栃木で、それから毎年お焼香をあげさせていただくために赴いているのですが、ご縁というのは不思議なもので、亡くなった方のご両親がお二人とも芸術好きでいらして、私も趣味が共通していたこともあって、すっかり仲が良くなり、私がお邪魔する時はほぼ丸一日、一緒に過ごしてくださいます。

私などがおもてなししていただけるなんておこがましいことですが、毎回素敵な食事をご馳走してくださり、今回もなんとまあ、贅沢なランチタイムでした。

連れて行ってくださったのは、宇都宮市にある「茶寮 やすの」という割烹店。
個室を予約してくださっていて、ご夫妻も初めてだという素敵な離れに通されました。

お部屋からは日本の四季を感じられる庭を望むことができ、もうこれだけでも満足。

この素敵な空間で味わわせていただいたのは、これぞ和食!な懐石料理でした。

栃木の郷土料理「しもつかれ」をこの時初めていただきましたが(上の写真では白い花形の小皿に盛られた料理)、見た目から想像した食感と違ってほろほろと柔らかく、すごく美味しかったです。
鮭の頭と大豆、根菜、中でも大根や人参は「鬼おろし」(竹でできた目のあらいおろし器)でおろさなきゃダメで、そこに酒粕も加えて、じっくり煮込んだ手の込んだ料理なんですって。

それにしても、季節を感じることができ、目で楽しみ、味に感動し、まさに日本の無形文化遺産「和食」、改めて日本人で良かったと、美味しい食事とともに幸せを噛み締めました。

だいぶゆっくりとランチタイムを楽しんだのちに連れて行っていただけたのは「さくら市ミュージアム-荒井寛方記念館」。

栃木県さくら市(当時は塩谷郡氏家町)出身の画家である荒井寛方が院展同人としてその名を刻んでいることが縁で、こちらの美術館では7年前から毎年「院展」が開催されているそうです。

日本画界をリードする「日本美術院」の公募展は、今年も豪華で、この国にはなんて才能豊かな人たちがいるんだろうとため息をついてばかりでした。


さて、話が前後しますが、この栃木滞在の前日は埼玉県へ行ってきました。

仙台から栃木はちょっとした旅になるので、せっかくなので、毎年栃木へ行く時期が近づくと、予め近辺で面白そうな美術展など催されていないかチェックするのですが、今回目に留まったのが、後述する川越市美術館で開催の「吉田博展」でした。

コロナもちょうど落ち着いている今、栃木の隣の埼玉なら行かない手はないなと思い、足を伸ばした川越市。

江戸時代の城下町として栄え、蔵造りと呼ばれる建築様式の古い土蔵や、伝統的な商家が連なる町並みは、風情があて素敵でした。

が、正直、車と人の多さにも圧倒され、コロナじゃなくても人混みが苦手な私は、目的地以外はほとんど寄り道することなく歩き進めました。

一つ目の目的地は「山崎美術館」。
この近辺には甘味処や料理店が並んでいて、ちょうどお昼時、どこも人が行列を作っていたにもかかわらず、こちらはひっそりとしていました。
ちょっとマニアックな美術館なので、本当にアートファンじゃない限り、素通りしてしまうのかもしれません。

川越の古い町並みの一角にある山崎美術館は、和菓子の老舗である亀屋の蔵を開放し、その山崎家代々に伝わるコレクションを展示しているこぢんまりとした美術館。

川越藩のお抱え絵師で狩野派の画家だった橋本養邦の息子、橋本雅邦の作品を収蔵しています。
橋本雅邦は、岡倉天心フェノロサらの東京美術学校設立にも携わった一人でもあり、日本美術界の歴史上で重要な人物です。

(参考)橋本雅邦「白雲紅樹」(東京藝術大学所蔵/Wikipediaより)

橋本雅邦の貴重な作品を見ることができ、土蔵の建築も趣があって、川越のいかにも観光地な賑やかな屋外からは隔離された感覚を味わうことができました。

ちなみに、入館料は大人500円で、見る所は少ししかありませんが、見学後はお茶と和菓子もいただけます(セルフサービスにて)。

ホッと一息ついて、次に向かったのが、この日の第一の目的の場所。
次の写真は、その通り道、川越の観光名所「時の鐘」です。
この写真に人は写っていませんが、名所と言われるだけに、実は写真を撮る人達が群がっていました。
焼失して再建されたものに、そんなに人が集まってどうするんだろう・・・と冷めてる私は、遠くから1枚だけ写真を撮って、目的地へと進みました。

第一の目的だった所はこちら「川越市立美術館」です。

私がすごく見たい!!と思っていた「没後70年 吉田博展」が開催されているのがこちらだったのです。

正直に言いますと、吉田博(ヨシダヒロシ)という画家については、栃木界隈で面白そうな展覧会やってるかなとWeb検索したその時に初めて知りました。
検索した時に目に飛び込んだ絵を見た時点ですごく惹かれて、是非とも実物をこの目で見たい!!と思ったのでした。

この展覧会を見たことで知りましたが、事実として、吉田博は海外では人気なのに、ここ日本ではこれまで埋もれて来た画家だったのだそうです。
私がそうであったように、知らない人が多くて当たり前だったわけだけど、なぜこんな素晴らしい作品を生み出した日本人画家が、ここ日本では日の目を見なかったのか!!というほどの、本当に素敵すぎる作品ばかりでした。

没後70年 吉田博展」のチラシ(表)
(画像をクリックするとPDF画面が開き、拡大できます)

吉田博は、1876年に福岡県久留米市に生まれ、洋画家としてデビューし、水彩、油彩で才能を発揮していましたが、アメリカに乗り込んだ時に、江戸時代の浮世絵が人気を浴びてるのを目にして、西洋画の微妙な陰影を版画で表現しようと49歳にして思い立ち、木版画に打ち込むようになったのだそうです。

・・・そうなんです、この展覧会で展示されていたほとんどが、木版画!
木版画で描いたなんて、一体どれだけの手間がかかっているのでしょう・・・

しかも、吉田博は、超現場主義だったとも言われています。
当時にには珍しく、海外を渡り歩いた吉田博は、山岳画家とも呼ばれ、壮大な自然の風景を描くために、想像ではなく、自ら現地へ赴き、険しい山をも登り、うつろいゆく風景の美を求め、本物の瞬間を捉えるために描きたい現場に滞在するなど、アーティスト魂が半端なかったそうです。

没後70年 吉田博展」のチラシ(裏)
(画像をクリックするとPDF画面が開き、拡大できます)

また、当時の日本美術界といえば、政治家でもあった洋画家の黒田清輝率いる白馬会が台頭しており、その状況に反発心を抱いた吉田博は、真っ向から対立していたそうで、そのせいもあったのでしょう。
美術好きなら黒田清輝は当たり前に知る画家(教科書等にもよく出てくるので、美術好きでなくとも絵は見たことある人が多いはず)ですが、そんな人と対立してしまった吉田博は彼らに潰されてしまうような立場だったのかもしれません・・・

脅威的とも言える情熱と、反骨精神から生み出された日本人にしか描けないオリジナリティ溢れる数々の作品の素晴らしさには、もう息を飲むばかりでした。

ご多分にもれず、吉田博の作品は実物を直接見るのが絶対に良いのですが、図録で見てもすごく良くて、もちろん今回も購入した図録、これはもう宝物です♪

没後70年 吉田博展」(川越市立美術館)で購入した図録とハガキ。
右奥が「マタホルン山(スイスのマッターホルン)」、左上が「冨士拾景 河口湖」、左下が「ナイアガラ瀑布

この没後70年 吉田博展」は山梨→福岡→京都→東京→三重→静岡と巡回し、川越が最後の会場で、今月末(2021年11月28日)まで。
最後の最後というこの貴重な機会に間に合って、本当に良かった!!
私にとっては、多分ここ数年で見た美術展の中でも一番とも言えるのではないかという感動を得ることができました。

この展覧会を見た翌日に、先に書いた、私と同じくアート好きな栃木のご夫妻に会ったので、この感動を共有したいと図録をお見せしながら話をしたのですが、お二人もやはり図録を見ただけでうなり、これは見に行きたい!行くか!!となっていました(笑)
今週末あたり行こうかっておっしゃってたけど、行かれたかしら・・・

そして来年は茨城にある岡倉天心美術館(茨城県天心記念五浦美術館)まで足を伸ばそうかというお誘いも下さいました♪
もう来年も今から、芸術の秋が楽しみでならないです。大感謝!!

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あなたが味わった
この秋の芸術は
何ですか?