様々な想いが蘇る THE FIRST SLAM DUNK

自分の原点さえも思い出して涙


2023年も明けて、早1週間が経つところですが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか?
私は、年末年始の6連休はあっという間すぎましたが、それなりに充電もできたので、4日から始まった仕事は早速盛りだくさんなものの、集中して業務をこなすことができていて、良いスタートを切れているなと感じています。

昨年の最後は映画について投稿しましたが、気がつけば、かなり久々の映画関連投稿でした。
2022年の始まり当初の想像以上に、怒涛に過ぎた1年だったのだな、としみじみ。

エッセンシャルワーカーという地味な職種に就いている私のような者こそ、日々の生活にインスピレーションが与えられる機会が必要だとつくづく思うので、たかが映画されど映画。
2022年は映画に終わり、映画に始まった2023年ですが、大好きな映画のお蔭で自分と向き合うことができました。

さて、2023年一番初めに観た映画は何かというと「THE FIRST SLAM DUNK」です。

中・高・短大とバスケ部マネージャーだった私は丁度、漫画「スラムダンク」世代で、漫画本は24巻全部持っていたし、スラムダンク大好きだったからこそ当時TVで公開されていたアニメもリアルタイムで楽しんではいたのですが、あの頃の日本のアニメーション技術、バスケ試合の臨場感が出し切れない映像を思い出したりして、正直言うと、映画館行ってまで見ることないかなって思ってたんです。

が、同じくバスケ部出身でスラムダンク世代だった友人が、あの頃のアニメとは全然違うし、バスケに関わった人は観た方が良いって豪語するもので。
というわけで、年始休暇に早速行ってきたわけですが、結論、感動・・・良かった・・・


漫画スラムダンク読者なら知っての通り、湘北高校山王高校の試合が漫画の山場ですが、映画THE FIRST SLAM DUNKは、この試合を中心に展開されます。

試合の内容は漫画に忠実。
井上雄彦氏によって描かれた漫画が、現代のCG技術によって、リアルに動いて、見応え抜群。
ですが一方、漫画は桜木花道が主人公でしたが、今回の映画は宮城リョータが主人公で、宮城の生い立ちや想いにスポットがあてられます。これは漫画にはなかった部分。
新鮮さもあり懐かしさもありで楽しめ、映画終了後はしばらく余韻に浸っていたいくらい、感動しました。

泣けるストーリー仕立てになってはいるのですが、バスケットボール部だった人は山王戦だけで十分泣けるかもしれません。
私なんかは、ボールがゴールの網を抜けるシーンや、タイムアウト中に戦略ボードを使われている場面だけでジーンときてしまうくらい。
現実のバスケットボール部としての活動や試合にも、漫画に負けないくらいの感動ってありますよね。
私にも素晴らしい思い出がたくさんあるし、スラムダンクファンの皆さまにもそんな人がたくさんいらっしゃることと思います。

私自身は、中学時代に画家になりたいからと思って入った美術部を辞めてバスケ部に転部したのですが、それにはそれなりの理由があってのことでしたし、高校・短大ともバスケ部のマネージャーを選びました。
チームワークの素晴らしさを感じることができるバスケットボールという観るだけでも面白いスポーツに身を注ぐプレイヤー達を支える幸せ。
そこに私の原点があります。

バスケットボールに出会ったことで、画家への道を閉ざしてしまったけれど、人を支えることで得られる感動と喜びを知ることができ、今の私がある。また明日からも頑張ろう!

THE FIRST SLAM DUNK」を観たことで、様々なことを鮮明に思い出すと共に、今の自分がある理由も再認識し、新年のスタートというベストタイミングで、これからの人生への活力を得ることができました。

THE FIRST SLAM DUNK」のパンフレットと配布数限定の映画鑑賞特典。

最後に、今回の映画鑑賞特典について。
上記画像の右上が、安西先生のタプタプシールで、右下のコースターのようなものが、実はARを楽しめるビジュアルカード。裏面にAR画像用のQRコードが付いていまして。
安西先生シールはどう使えるかわからないけれど(笑)、ARを活用した特典は初めてで、ちょっと面白い。
新技術のARも楽しめた上に、可愛くて癒されました♪


あなたは
漫画「スラムダンク」を
ご存知ですか?




感謝の週末

コロナ禍以来会えずいた親友とゆっくり穏やかな時間を過ごせて


昨日(2022年7月8日)、元首相が銃撃され亡くなるという、衝撃的な出来事がこの日本で起きました。
何かしらの恨み辛みがあったとは言え、命を粗末に考えるということは間違いでしかなく、あまりにも身勝手な行いには憤りと悲しさを感じますが、起きてしまったことはもうどうにもできません。
情報の渦に自分まで巻き込まれずに、私は私の今置かれたところで、自分の人生を生きていくしかないわけで。

多様な人々が共に集い、どんな生き方も可能となりつつあるこのご時世に、普通で当たり前の日常にただのサラリーマンとして生きている私のような者は、誰かの目から見たらつまらない人間に映るかもしれない。
でも、穏やかに生きていられることがどれだけ幸せなことか・・・

皮肉なことではありますが、悲しいことが起こると、その反面、自分に与えられた命、生かされていることに改めて感謝の念が湧いてきますね。
本当に、ただただ、生かされていることに、心から、感謝です。

そして迎えた本日は、何もなくとも元々とても楽しみにしていた日だったのですが、昨日のようなことがあったから、なおのこと、ありがたく感謝の気持ちを感じる日となった気がします。

今日はコロナ禍になって以来、ずっと会っていなかったピアノ・エレクトーンの先生である友人に会いました。
彼女の教室は、本来であれば、2020年に記念すべき10回目の発表会を行うはずでしたが、当然ながら、コロナの為に延期せざるをえませんでした。

けれども、この2022年こそは開催できるという運びになりまして。
そのお手伝いのこともあり、今日ようやく、大好きな彼女と、打ち合わせを兼ねて久々に会うことができたのでした。

土曜のランチタイム。彼女が選んでくれた場所は、仙台のビル街にありながら、和の落ち着いた雰囲気が素敵なお食事処「びわね」。

滅多に外食しない私にとって、こういったお店でのお食事は貴重なので、今日はちょっとだけ贅沢♪
女性限定のメニューである「乙姫ミニ会席膳」をチョイスしました。
本品の場合’会席’でありながらも、希望に応じて一度に配膳してくれることや、女子力高めてくれそうなネーミングもまた良くて(笑)

「びわね」の個室でゆったりと美味しい和食を堪能した後は、こちらから歩いて数分の「果蔵」へ。
流行りに疎い私は全く知らずでいた、ここ仙台のタワービルにできたフルーツパーラー。

ランチでお腹が満たされた後の女性がまったりと語り合うには、タワービルの21階で眺めも良くて、そこで味わう旬の新鮮なフルーツを使ったメニューは、贅沢でありがたいものでした。

その間、もちろん、肝心の発表会のお手伝いについて、話も進めました。
大切な生徒さんたちの顔写真を入れて作成する記念すべき発表会のプログラム作成。
これは、今や私にとっての生き甲斐の一つ。

2年に1度のペースで行われている彼女主催の教室の発表会に、気がつけば、関わらせていただいてもう10年以上。
親友が心を込めて見守ってきた生徒さん達の成長を、私も垣間見ることができるという幸せがここにあるのです。
本当に、ありがたいことです。

ちなみに私、2020年本来の彼女の教室発表会10回記念となる年に、以下のブログを綴っていました。

そして、迎えたこの2022年。
あっという間に今年も半年が過ぎてしまいましたが、私の人生を豊かにしてくれる音楽の楽しみがまだまだあるのだと思うと、幸せです。

そうそう、2020年にブログを書いた時に、彼女が私に言ってくれた通り、本当に、私のためにアレンジした楽譜も今日プレゼントしてくれて。
手書きの楽譜なんて、ピアノを習っていた時でさえ貰ったことなんてないし、感激でした。
本当にありがとう。

今日の日に、そしてまた明日からも命あること、アートのある人生を過ごせることに感謝です。



あなたにとって
命とは
どんなものですか?

アートスペースのあるマイホームづくり その1

中古マンションのリノベーションを決心するまで


私は、高校を卒業後に一人暮らしを始めてからというもの、今までの引越し回数は8回程、根を下ろしたいという場所に巡り会えなかったこともあり、何かの時には気軽に移動したいから居住地は賃貸で良いと思っていて、家を買うなんて微塵にも考えたことがありませんでした。
これまで引越しに費やした資金がかなりだし、賃貸で毎月家賃を払い続けていることを思うと、時たま、家を買ったほうが経済的だろうなと感じることがあっても、どうしてもそんな決断はできずにいたのです。

いつでもどこにでもいけるようにフットワーク軽くいたい。
それが長らくの私の考え方でした。

しかし、おととし(2020年)の秋に、ご縁あって現在の素晴らしい職場に導かれ、
ここで役に立ちたい尽くしていきたい!!
と心から思うことができてから、私の考えはガラリと変わりました。

ようやく巡り会えた尽くしたい職場。きっとこれからしばらくはここにいることになるであろう。
そう確信した私は、
であれば、住む場所は、賃貸であるより、購入すべし!!
と思うようになったのです。

でも、私の年齢的に住宅ローンのことを考えると、ただ住むだけのためにお金がかかるようになるのは納得がいかないというのと、良い職場に巡り会えたのは幸せだけど、私生活でもやりたいことがたくさんあるからしっかり両立させて、人生を充実させていきたいという思いがあって考えついたのが、
自宅にアートスペースを併設しよう!!
でした。

そして、昨年(2021年)の年明けには、このブログでも述べた通り、「中古マンションをリノベーションして、自宅併設のギャラリー兼アトリエを持つ(今年は計画と着工)」という抱負を掲げました。

とはいえ、これまで一度たりともマンションを買うなんて考えたことのなかった私。
全く知識もなく、まずは中古マンションを購入するにはどういった準備をしていけば良いのかをインターネットで情報収集してみたところ、一般的に、住宅ローンを組むには1年以上同じ職場に勤めていることが必要との記事が。

それを知ったのは現在の職についてからまだ半年程度の時のことだったので、当時の私にはまだ厳しいらしいということは分かったのですが、いずれにしても準備期間も必要だし、実現させるためにこそ、まずは行動しようと思い、リノベーション専門の不動産を回ってみることにしたのでした。



さて、ここで結論を言ってしまいますが、いま現在、中古マンションの購入というステップは既に済んでいて、パートナーとなってもらったリノベーション不動産会社の担当者さん方とともに、購入した部屋の設計を具体的に進めているところです。

設計担当の方が私の要望をもとに作ってくださったパース(途中段階)

本気で考えたことは、二の足踏まずに行動していくと、自然と形になっていくものですね。

これまで転々としてきて、家なんていらないと言い切っていた私が、まさかマイホームを持つことになるなんて、という思いもありましたが、これも全て自分軸による想いと巡り合わせがあってのこと。
人生の一大決心でしたが、今は自分の描いている想いを形にしていくこの行程がとても楽しく、ビジョンが更に明確に広がっていくことを感じていて、この選択をして良かったと心底思っています。

しかも、正直なところ当初は、ここに根を下ろすことになってしまうのか、本当にいいの?という不安感も少しだけあったのですが、この一大決心が形になるに連れて、マンション買ったけど、中古でも資産だし、この先また新たな想いが湧き上がったり、どこか行きたくなったり、更に他のことがしたくなっても、それはそれで不可能なことではない、とも思えるようにもなり、人生の幅を広げるのは自分次第だなとますます感じています。


それでは、本日の続きは、またの機会に。
私自身のためと、そして私と想いを共にしていただける皆さまとのアート&ライフスペースの完成へ向けて、今後もブログに綴っていこうと思います。

続き
アートスペースのあるマイホームづくり その2/設計完了!そしていよいよ6月に着工!!
アートスペースのあるマイホームづくり その3/築40年のマンションリノベーション開始!
アートスペースのあるマイホームづくり その4/ようやく形が見えてきた!
アートスペースのあるマイホームづくり その5/D I Yに目覚めそう!?


あなたの
人生の一大決心は
何ですか?

新年度を前に想う〜 真に豊かな社会創出へ向けて

ワーク(仕事)もライフ(私生活)も人生を充実させるための大切な要素だから


今日は3月27日(日)。早いですね・・・
2022年も4分の1年が終わろうとしていて、4月までのカウントダウン、新年度が目前です。
いつにも増して忙しい毎日を送られている方が多いことでしょう。

さて、私の職場である保育園(所)という所は、両親が共働きだったり片親だとかなんらかの理由で、自宅での保育が困難と認めれらた児童を預かる所なので、年末年始以外は年中通してずっと切れ目なく保育業務をする必要があります。
故に3月上旬に終えた卒園式後も卒園対象の児童も通ってくるわけで、3月31日に終了式、翌4月1日には始業式、そして新しい園児も迎えることになります。

私は幼稚園で育ちましたし、保育士資格を持つものの長年違う業界で働いてきたので、現在の職に就いて1年を通して保育園で務めるまでは、こういった保育園(所)事情を知らずにいました。
想像していた以上にここでの仕事は大変だけど、その社会への貢献度って本当に大きいし、恩師によるご縁があってこの職場へと導かれたからには、私も与えられた使命を果たしたい、そういつも思っています。

とはいえ、この時期は1年で最も慌ただしい時。
私の事務業務は通常でも月初が忙しい上に、4月は新年度に関わる業務、更に私自身責任も増える役職となるので、来月上旬は息を切らす程の業務量になることは目に見えています。
年度末の今もたくさんの仕事を抱えていますが、やってくる怒涛の4月に備え、あえて明日月曜は有給休暇を取得して今週も3連休にさせていただきました ♪

ところで、先に述べたように、今の仕事にやりがいを感じてますし、そのオンタイムは充実していますが、個人的な想いを正直に言うと、この数年ここ日本では「働き方改革」とか「多様性」といったキーワードが上がっているものの、相変わらず日本人は働きすぎだと感じていて、1日の勤務時間をもっと短くするか、もしくは週休3日くらいでもいいのではないかと思っています。

日本の社会問題の上位には、うつ病や過労死といったものがある現状。
それは、日本人が時におおらかさを失うほどに真面目で働きすぎであることが原因の一つですよね。
「加速化」というキーワードも言われるようになって久しいですが、科学の発展や資本主義的な生産性を加速させることよりも、本当の意味での人間の豊かさ、一人ひとりが心身を正常に保てる社会を創ることを加速させるべきだと思います。

私は現在の職場でマネジメントを担う立場として、社会に貢献している全職員のワークライフバランス、更にはワークライフインテグレーションを実現させていきたいと考えています。
しかしそれは日本社会全体が変わらない限り、できることも限られていて、理想の状態に近づけるにはなかなか難しいのが実情です。

ワークライフバランス(work-life balance:働くすべての人々が、「仕事(ワーク)」と育児や介護、趣味や学習、休養、地域活動といった「仕事以外の生活(ライフ)」との調和をとり、その両方を充実させる働き方・生き方のことで、内閣府によって「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」と「仕事と生活の調和のための行動指針」が定められており、本国の取り組みの一つでもある。提唱されてから既に10年以上経過している。

ワークライフインテグレーション(work-life Integration):仕事と生活を分けて考えるワークライフバランスを発展させた考え方で、仕事も生活も人生の一部として統合(インテグレーション)的に捉える概念。仕事も生活もどちらも人生を豊かにするために大切な要素なので、そこに境界線を設けずに、公私ともに高め合うことを目標とするもの(慶應義塾大学教授の高橋俊介氏や経済同友会が提唱)。

今後、我が国全体が変わっていくことに期待しつつ、現状の中でも私が職場で今できることへのパフォーマンスを最大限に発揮するためにこそ、私自身のオフタイムをどれだけ豊かに過ごせるかは、とても大切なことです。
自分のプライベートが充実すると、仕事時間も笑顔で楽しく過ごすことに繋がり、精神衛生が良いことで限られた時間の中でも効率よく業務に取り組むことができます。

・・・というわけで、もともと今日は、『それでこの休日はどんなことをして心身が豊かになったのか?』を綴ろうと思っていたのですが、前置きとするつもりでいた話が長くなってしまったので、また次回に・・・


あなたは
どんな4月を
迎えられそうですか?


2022年もアートを軸に

アートのある暮らしを楽しむという抱負


新たな年2022年も、始まってから早くも既に10日が過ぎようとしています。
つくづく、時間は何より貴重だと感じます・・・

オミクロン株に続いてまた新たな変異株も認められたとかでコロナ禍は相変わらずの状況、限られた行動範囲と有限な時間の中にいるからこそ、自分にとってプライオリティーの高いもの、それを認知しているかしていないかで、人生の質って変わってくるのだろうなと思います。

新年も年明けあっという間で仕事が始まったので、この週末に、まずは、2022年に自分の軸にするものを改めて見直してみました。
とはいえ、自分にとっての軸なので、昨年からそう簡単に変わってもちょっと問題(笑)基本一緒です。

でも、設定した目標などは、文字に起こしたり可視化して、自分の中に落としこむことそれが大切かなと思います。
さらにそれを周りにも宣言するとモチベーションが高まります。

というわけで、この週末、SNS不得意ながらも細々と続けているインスタグラムに今年の抱負なるものをアップしたのですが、私同様にSNSに消極的な方もまだまだいらっしゃるでしょうし、私自身の再確認用としても、今回はインスタグラムからシェアする形でブログにまとめてみようと思います。

想いを共にしていただける方がいたら嬉しいです^ ^

以上、こんな感じでまとめてみました。

最後に、「目標設定」とはいえ、ガツガツしすぎないのが何より大切だと思っています。
頑張りすぎると、人に影響されやすくなるし、自分にとっての真実を見失いかける。
完璧な人なんていない。できないこと、叶わないことだってあるのが人間だもの、時には手放すことも大事。
自分に正直に、かつニュートラルな自分でいて、何事にもフレキシブルに、心穏やかに。
2022年も大好きなアートを軸に、与えられた使命と向き合いながら、日々を大切に過ごしていきたいと思います。



今年、あなたが
大切にしたいものは
何ですか?

遠距離結婚を貫いた画家と美容師 その2

ずっと秘密にされてきた二人の馴れ初め


前回「遠距離結婚を貫いた画家と美容師 その1」を書いてから、だいぶ経ってしまいました。
続きを気にかけてくださっていた方々、ありがとうございます。大変お待たせいたしました。

宮城県仙台市のお隣、名取市の港町「閖上(ゆりあげ)」で、宮大工を親に持つ3人兄妹の末っ子として生まれ、おしんのような経験を経て美容師になった私の祖母は、その気質はある意味では特殊だったのですが、私にとっては尊敬に値し、大好きでした。

現在の静かな閖上の港。昔はもっと活気があった。

そんな祖母と、画家だった祖父の、ちょっとユニークな関係。
遠距離結婚を貫いた画家と美容師 その1」の続きを書きますね。

若かりし私の祖母は、昭和初期の仙台の街中で、ある青年と出会いました。
駅舎の前で、一人、キャンバスに向かって絵を描く青年。
小さい頃はよく地面に絵を描いて遊んだり、絵日記をつけたり、自身も絵画が好きだったという祖母は、その青年の姿に見入ったそうです。
「この人の絵、好きだなぁ」そう思った祖母は、自ら青年に声をかけたのでした。
それが、祖母にとっての運命の相手、私の祖父というわけです。

実は、この祖父母の出会いについては、祖母が亡くなる2年くらい前に私が祖母から聞かされたことで、それまでは誰にも明かされてきませんでした。
亡くなった私の父も生前「親父とお袋の馴れ初めを聞いても教えてくれない」と言っていましたし、母や叔母はもちろん皆が「馴れ初めは絶対秘密だって、誰も知らないんだ」と言っていました。
わかっているのは、7割型が「お見合い結婚」だった昭和初期の時代に、私の祖父母は「恋愛結婚」だったということだけ。
だからこそ、祖父母の馴れ初めについては、皆がとても知りたがっていることでした。

それで何度となく私も、秘密にされているらしいということを知らないふりをして「どんな出会いだったの?」と祖母に聞いてみたのですが、やはり「内緒」と、笑顔でかわされていました。
その時の可愛らしい笑顔から察するに、二人だけの大切な秘密にしておきたいのだろうなと思っていました。

ところが、ある日、なんとなくおしゃべりしていたら、祖母の方から、祖父との出会いについて話しだしたのです。
図らずも、誰にも明かされないできたことを聞かせてもらえたこと、しかも、仙台の街中で祖母の方から祖父に話しかけたのがきっかけだったとは、驚きました。

手前味噌ながら、私の祖父は、若い頃、スポーツも万能で、まあまあなイケメンでした。
対して、祖母は、見た目、特別美人とは言えない、それほどパッとしないような、普通な女子でした。
写真を見た限りそうでしたし、私の親たちもそう言っていました。
だから尚更、血縁者たちはそんな二人の馴れ初めが気になっていたわけですが、まさか、祖母から声をかけていたとは・・・

さて、若かりし祖父母の、その出会いと会話から、文通によるお付き合いが始まったのだそうです。
祖父は、風景画を基本とするため、あちこちに出向きます。それに、画家として成功することを目指してもそれだけでは食べて行くのは難しいので、画業以外の様々な職業を経て(ちなみに戦時中は兵器を作る会社で働いていたので徴兵されずに済んだとのこと)、一定にとどまるような人ではなかったし、現代のように電話も気軽にできない時代、文通によって心の距離を縮めたようです。

宮城県古川市の生まれで、両親は離婚し、実の母には連れ合いがいたのだけど、複雑な心境の中で育ち、その中で絵が心のよりどころとなった祖父に、優しく寄り添ったのが祖母だったのでしょう。

二人が結婚した当初は、埼玉県で生活していて、私の父も出生地は大宮でした。
しかし、祖母は3人兄妹でしたが、兄が戦争から戻った後で病の床に伏し、また、姉が嫁ぐこととなったため、末っ子の祖母が閖上の家を引き継ぐこととなり、祖父はお婿さんとなったのでした。

閖上では、夫婦で寺子屋のような形で子どもたちに絵を描くことを教えていたこともありました。
けれども、夫が画家として成功するには、こんな田舎にいてはダメだろうと考えた祖母は、別居することを決意したのです。
祖母は、生計を立てるために、女一人で銀行に相談してなんとか融資を得て、実家の地に美容院を作りました。

そうして始まった遠距離結婚生活。
祖母の奮闘によってできた美容院は繁盛し、私の父が小さかった頃は、子守りや家事の為のお手伝いさんも雇っていたそうです。
仙台の街中で働いていた時と同様に毎日忙しくて、息子(私の父)にとっては父親がいないも同然の生活だった上に、母親として十分に面倒も見てやれなかったと、祖母は言っていました。


そして、片や、祖父は・・・?

続きはまた次回に。


続きはこちら
遠距離結婚を貫いた画家と美容師 その3/家庭を持っても単身生活を続けた画家


あなたは
“遠距離結婚 ”って
どう思いますか?

インスタ発で異例のベストセラー!アート絵本

やさしい気持ちになれる「ぼく モグラ キツネ 馬」


ここ日本では、先月(2021年3月17日)発売され、ちまたで話題となっている絵本「ぼく モグラ キツネ 馬(飛鳥新社出版)」は、もうご覧になりましたか?

作者はCharlie Mackesyチャーリー・マッケジー)氏、和訳は川村元気かわむらげんき)氏によるもの。

作者のチャーリー・マッケジーさんはイギリスのイラストレーターで、2018年からこの本に出てくる少年と動物たちをインスタグラムにアップしていったところ、それが大人気となり、2019年10月22日に’The Boy, The Mole, The Fox and The Horse‘という一冊の本として出版され、2020年イギリスで最も売れた本となったばかりでなく、アメリカでも販売冊数は100万部を超え、数々のランキングを総なめにし、世界各国でベストセラーとなっている話題のアート絵本です。

この本の前書きでマッケジーさん自身が「この本はだれでも楽しめる。あなたが8歳でも80歳でも。」と述べているように、老若男女、誰もが親しめる内容となっています。

一人の男の子と、ケーキが大好物のモグラ、無口なキツネ、ちょっとした秘密を持つ馬との出会いと冒険の物語を通して、読者は、友情や愛、人生について考えさせられますが、それは、なにか難しいことではなくて、ただとてもやさしい気持ちになれる、そんな一冊です。

ちなみにこちらの作品、「絵本」ではありますが、結構分厚い(B5サイズ、128ページ)です。
でも、やはり絵本ですから、文章はシンプルで、大人であれば、本好きじゃなくとも、あっという間に読めます。

この絵本の素敵な言葉の一部を、以下に抜粋させていただきます。

”おおきくなったら、なにになりたい?”
モグラにきかれたので、ぼくはこたえた。
”やさしくなりたい”

“What do you want to be when you grow up?”
“Kind” said the boy.

”成功するって、どういうことかな?”
ぼくがたずねると、モグラはこたえた。
“そりゃあ、だれかをすきになることだよ”

“What do you think success is?” asked the boy.
“To love” said the mole.

”いちばんの時間のむだって、なんだとおもう?”
ぼくがたずねると、モグラはこたえる。
”じぶんをだれかとくらべることだね”

“What do you think is the biggest waste of time?
“Comparing yourself to others.” said the mole.

”とてもきれいなものを、みのがすな”

“So much beauty we need to look after.”

”やさしさに勝るものはない”馬がいった。
”すべてのうえに、しずかに存在している”

“Nothing beats kindness”, said the horse.
“It sits quietly beyond all things.”

ぼく モグラ キツネ 馬」ならびに‘The Boy, The Mole, The Fox and The Horse’より引用


そしてお次は、イギリスのボイスアーティスト※であるTim Uffindellティム・ウフィンデル)さんによって製作された‘The Boy, The Mole, The Fox and The Horse’の読み聞かせYouTube動画です。

※ボイスアーティスト(voice artist):ボイスオーバータレント(voice over talent)ともいい、ナレーターや声優を生業とする人

絵本なら、子どもから大人まで、英語学習ツールとしても良いですよね。


最後に、下図はインスタグラムへのマッケジーさんによる最近の投稿で、絵本には挿入されていないものです。
ペンで描かれたイラストと味のある文字、素敵ですよね。

少年と動物たちのアナザーストーリーは続いています。。。

自分は自分のままでいい、愛の溢れる世界に感謝して、シンプルに生きていこう、そう思えるとともに、誰かにやさしくしたくなる、そんな気持ちになれるアート作品のご紹介でした。



あなたにとって
”成功する”とは
どういうことですか?





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地震による傷口を覆う誓い

‘想い’は ‘誓い’と言えるほど強いものに


昨晩(2021年2月13日)、23時7分、福島県沖の大きな地震がありました。
ここ仙台、私の住む地域は震度5強だったそうです。

発生時は、3.11の時の感覚が蘇り「またなの・・・?」という言いようのない恐怖感。
何もなすすべなく、部屋の一番安全と思われる場所で、ただ膝を抱えて、待つだけ・・・

でも、揺れが収まってからは、10年前より多分マシというのが直感としてありました。

とはいえ、部屋は大変なことに・・・
一番大きな本棚が倒れ、キッチンも物が散乱し食器類もいくつか割れ、古いマンションで、住んだ時からたてつけが悪かった玄関の収納は案の定めちゃくちゃ・・・

部屋はこの通りひどい惨状だけど、でも、運よく、携帯も使え、ネットも見られる、電気やガス、水道といったライフラインは問題ない、津波の心配はないってことだし、翌日は日曜、部屋さえ綺麗にすればいいだけ。
過去の経験があるからこそ、昨晩の時点で、そういう安心感はありました。

だけど、大丈夫なのはわかってるんだけど、心臓の鼓動が平常ではない。
心が落ち着かず、ざわつく。
私は軽度だと思うけど、こういうのをPTSD:心的外傷後ストレス障害というのでしょう。

私でさえこうなんだから、相当な不安感を抱え、震えている人もいるだろうな・・・

一度受けた深い傷というのは、いくら年月が経っても、そう癒えるものではない。
傍目にはわからないけど、苦しんでいる人がいるってこと、癒しを必要としている人がいるってこと、忘れないで、私に何ができるか考えよう。
そんなことを改めて思いました。

熟睡などできるはずもなく、疲労感と共に朝を迎えて、変わり果てた部屋の様子に呆然としながらも、重い腰を上げ、ちょっと片付けてはため息をつき、人には動かすのが大変な棚などが動いていることに、自然の力ってすごいなと恐怖を抱くと共に感心もしつつ、やる気を失くす、の繰り返し。
全くもって、作業がはかどりません。

もう、あんまり頑張らないで、休憩入れがらやろう・・・
カオスなキッチンでお湯を沸かし、コーヒーを入れて、一服し、散々な部屋をボーッと眺めつつ思うのは、

厳しい試練をどうしてこうも与えられるんだろう・・・

目指しているのはオアシスなのか破壊された世界なのかという混沌とした現代にいる私たちに対して、人としての本来の心を失うな、生かされていることに感謝し、豊かな心を保つようにと、自然の怒りを使って神様が教えてくれてるのかなぁ

やっぱり、人生、大切に生きなきゃ・・・

いつ何が起こるか、わからない。
備えも大事だけど、先のことばかり考えて、不安を抱えて生きるよりも、今を幸せに生きることを考えよう。

仕事や与えられた使命に心込めて取り組みながら、コロナ禍という制限がある中でも、やりたいこと出来ることはやろう、行けるところには行こう、会いたい人には会って、感謝の気持ちを伝えよう。

遅かれ早かれ命は尽きるのだから。
その時に後悔がないように。
充実と、最高のありがとうの気持ちを感じて、自分の人生に幕を閉じることができるように。

これまで抱いていた‘想い’が、‘誓い’というさらに強いものに変わったように感じています。


あなたの
人生に対しての
誓いはなんですか?


「感じる力」EQ とは

How Do You Feel Now ?


EQという言葉をご存知ですか?
そして、
How do you feel now?
あなたは自分の今の気持ちと向き合う時間を取っていますか?


私がEQについて知ったのは、以前研究機関に勤めていた際、皆さん頭のいい人たちばかりだけど、どこか心が荒(すさ)んでいないか、なんだか人としての心が欠けていないだろうか?といったことを感じ、私自身の心も喪失していきそうな危機感を覚え、その時に手に取った本『EQ 「感じる力」の磨き方』(高山直著作、東洋経済新報社出版)を読んだことがきっかけです。


IQ:Intelligence Quotient <知能指数>については一般的ですね。
人の知能の基準を数値化したもので、簡単に言うと、頭の良さのレベルを表す指標とでも言いましょうか。
対して、
EQ:Emotional Intelligence Quotient <心の知能指数=感情能力>
emotionalは、感情のとか情緒のという意味です。頭の良し悪しというよりも、すなわち感情コントロールができるレベルを表すものです。

EQについては比較的新しい概念のため、定義はまだはっきりしていないということですが、EQ理論の開発は、1980年代にアメリカの心理学者ピーター・サロベイ博士とジョン・メイヤー博士の発案に基づくと言われています。

感情に関する理論が、論理や数に関する理論と同じくらいに重要である」というのが、EQ理論の考え方です。

感情は自然に生まれ、職場や家庭の至るところ、人生のあらゆる場面にあふれており、感情は情報の源である。
感情は、人生を豊かにすることができるが、妨げとなることもある。
そして、私たちは感情を無視できるが、感情は存在し続ける。
だから、感情を無視するのではなく、感情を上手に管理し、利用することが大切なのだ。
ということなんですね。


EQ 「感じる力」の磨き方』の著者である高山直氏もピーター・サロベイ博士とジョン・メイヤー博士と研究を共にしたとのことで、EQに関わることとなった時に、彼らEQ理論提唱者たちに会うたびに言われたのが
How do you feel now ?
だったのだそうです。
日常生活で感情を意識し、気持ちを「感じる」ことの大切さを学んでほしくて「今の気持ちは?」と聞かれていたのだろうとのこと。


そういえば、
ご機嫌いかが?とか調子どう?(英語だとHow are you?
とは聞いても、例えば、試合で勝ったとか、賞を受賞した時なんかはよく使いますが、挨拶がわりとして
今の気持ちどう?How do you feel now?
とはそうそう聞きませんよね。

残念なことに、日本人は、流行りや人の気持ちに流されやすいだとか、自分の気持ちにフタをしてしまう人が多いためか、EQレベルも低い(※)と言われています。

※2019年1月に発表された、EQのグローバルネットワーク・シックスセカンズの調査によると、日本のEQスコアは世界最下位、健康水準はメンタルヘルスへのアクセスの低さ、幸福度117か国中54位という背景から、中央値を下回ったとのこと。(参照サイト:日刊工業新聞

日頃から「今の気持ちは?」と自分自身に問いかけ、感情と向き合い、心を鍛える必要があるのかもしれません。


ところで、最近、「エモい」なんて言葉が若者の間で使われますが、これもemotionalから来ていて、感情が高まって強く訴えかける心の動きを表現する言葉とされています。
趣がある、切ない、郷愁を感じるなど、それらも含めた表現で、便利な言葉なので、私も稀に若いフリして使うのですが。

しかし、何でもかんでも「エモ〜い」でまとめてしまい、これだけに頼っていると語彙力が低下するとも言われています。
語彙力が低下するとは、即ち心の豊かさも損なわれていくことに繋がります。
言語を与えられた人間は、言葉で(口に出す出さない関わらず)表現することで心を豊かにすることができる生物だからです。

普段から自分の引き出しに多くの言葉を入れておくようにして、感情表現する時には、なるべく自分で考えて、豊かな表現をするようにしたいですね。


あなたは
感情をマネジメント
できていますか?



「「感じる力」の磨き方」高山 直 (著) 東洋経済新報社
「EQ「感じる力」の磨き方」高山 直 (著) 東洋経済新報社

多様性を大切にする誰もが生きやすい世界へ

子どもから大人まで10人に1人といわれる発達障害への理解


発達障害』について、考えたことがありますか?
「生きづらさ」を感じている人、その多くが実は『発達障害』の可能性があると言われています。

発達障害は、今や子どもから大人まで10人に1人とされ、自分自身がその可能性もあれば、近隣の人がその可能性もあり、発達障害の当事者はもちろんそうでない人も、互いに付き合い方の難しさを感じているなど、問題は意外と近くに潜んでいたりして、つまりは、発達障害への理解は、全ての人が生きやすい社会へつながるといっても言い過ぎではないということです。

日本において発達障害が認識されるようになったのは、「発達障害者支援法」が2005年に施行されてからのことです。
まだわずか15年ほどですね。

この背景には、昔は単に「活発な子」とか「わんぱくな子」と言われていたような子どもたちが、現代社会の許容範囲が狭くなったことで「問題のある子」ととらえられやすくなったから、という見方もありますし、特に日本は、みんなが同じであることが当たり前で多様性を認める環境の構築を不得意としてきたため、昨今になって、独特の言動・行動特性のある人は周りから受け入れられにくい、または本人が周りとなじめないといった問題が表面化し、かつ、この多様性を認めることのできないこれまでの日本の性格そのものを問題視するようになってきたためという見方もあります。

さて、私は先日、仕事で発達障害に関するセミナーを受ける機会に恵まれました。
セミナーは2部制で、第1部が大学教授の先生による講演、第2部ではご自身が発達障害だという当事者の成人男性によるお話がありました。

演者の先生は、信州大学医学部こどものこころの発達障害医学研究室教授の本田秀夫先生。
TV出演や、出版物も多く、著名なかたです。

こちらは本田先生のご著書の一部ですが、産業カウンセラー・保育士資格を持つミュージシャン手島将彦氏との共著書『なぜアーティストは生きづらいのか? 個性的すぎる才能の活かし方』気になるタイトルですね。

「ミュージシャン」いわゆる「アーティスト」には、強い個性を持つ人、時には変わり者呼ばわりされる人もいます。
特異な個性や才能を持つがゆえに、生きづらさを感じる人々。
この本では、一般の常識を越えているという点で、発達障害を抱える人が潜む可能性の高い音楽業界を例にとって述べられていますが、発達障害と健常者の境界線は曖昧であり、多くの人にその傾向があるということを理解する上での参考になります。


ここ数年、政府をはじめ企業においても、“ダイバーシティdiversity多様性を尊重する環境Diversity and Inclusion個々の違いを受け入れ、認め合い、いかしていくことへの転換”を声高に言われるようになりましたが、こんな時代だからこそ、「みんなと同じである必要はない」ということや、それぞれの「自分の人生は自分で生きてく」という「個を尊重する」こと、新たな社会の実現への可能性が広がる「多様性を育む社会」の構築とはどういったことなのか、一人でも多くの人が意識できるようになることが重要ではないかと思います。

それは、誰もが生きやすい世界人として豊かな生きかたができる世界の創造へと、つながってゆくのではないでしょうか。

そんなことを、今回の発達障害への学びを通して、改めて感じているところです。


あなたにとって
そこは
生きやすい世界ですか?