現実と対峙しつつ現実逃避できる映画 LIFE!

観終わった後の心はポカポカです♪

昨日、松岡修造氏の日めくりカレンダーについて紹介させていただきましたところ、友人が「(自分の場合は)後ろを見るな!前も見るな!現実も見るな!って感じ・・・」と、切ないことを言ってきました・・・

働く現代人はつらいですね。
私みたいに、精神を蝕む仕事に見切りをつけて、思い切って辞めてしまうっていうのは、そうそう簡単ではないと思います。
現実と向かい合うのが嫌になることがあっても、重い責任を持つことも増えてくれば、逃げるわけにはいかないというのが、やるせない現実だと思います。

そんな時、一時的なものかもしれませんが、現実逃避ができる映画を観るのはいかがでしょうか?

私が、日々頑張って働くサラリーマンに特にオススメしたいと思う映画は、こちら、日本では2014年に公開されたハリウッド映画

「LIFE!」

です。

この画像は、公開当時に配布されていたチラシの表側です。
キャッチコピーは、

「この映画には『!』がある」

「生きてる間に、生まれ変わろう。」

です。

こちらは、チラシの裏側です

ところで、私は映画を、DVDなどではなく映画館で観るときには、必ずパンフレットを買うことにしています。パンフレットは映画を観た後に読むのですが、面白い発見があったりして、映画の楽しさが倍増するので、いつもセットにしています。

さて、この「LIFE!」について、パンフレットに記載されている内容の一部を抜粋してご紹介しますね。

「『LIFE!』は、ごく平凡で地味な男性に降りかかった思いがけない転機を描いたファンタスティックなヒューマン・ドラマだ。目の前の仕事や家族の事情などの現実に押し流され、夢を追いかけることを諦めてしまった主人公ウォルターは、誰もが『これって自分のことかも』と思い当たるキャラクター。そんなウォルターが暗いオフィスを飛び出して未知なる外界への旅に出発し、自分自身の可能性を再発見していく姿には深い共感を覚えずにはいられない。そう、このいかなるフィクションよりもドラマティックな人生のすばらしさを歌い上げた珠玉のストーリーは、観客であるあなた自身の物語でもあるのだ。」

パンフレット表紙見開き
パンフレットの真中ページ見開き

TO SEE THE WORLD
世界を見よう

THINGS DANGEROUS TO COME TO
危険でも立ち向かおう

TO SEE BEHIND WALLS
壁の裏側をのぞこう

LIFE!

TO DRAW CLOSER
もっと近づこう

TO FIND EACH OTHER
お互いを知ろう

AND TO FEEL
そして感じよう

THAT IS THE PURPOSE OF LIFE
それが人生の目的だから

『LIFE』といえば、「世界を見よう、危険でも立ち向かおう。それが人生の目的だから」というスローガンを掲げるニューヨークの伝統あるフォトグラフ雑誌です。そのLIFE写真管理部に勤める、地味で平凡かつ風変わりな空想癖のある男性が主人公ということで、様々な空想シーンが出てくるのですが、それがハリウッド映画ならではのハイパー・リアルなビジュアル化で、観ていてとってもワクワクし、現実逃避できます。

物語としては、そんな主人公が、結局現実と向き合わなければならず、いたしかたなく旅に出ることになってしまうという流れなのですが、その道中に起こることが、ドラマチックで、ドキドキして、笑えて、面白い、というものです。
主人公が、旅路で、自転車やスケートボードで広大な自然の真っ只中を突き進むシーンは観ていても爽快です。

観終わったあとは、なんだか心がポカポカしてますよ♪

VFX(ビジュアル・エフェクツ/特撮)の効いた視覚的に面白い映画は、やはり観るに限りますので、映画予告編をつけておきますね。ちょっと長めのおよそ6分間ではありますが、面白いので観てると意外とあっという間です。

やるべきことをおろそかにして現実逃避するというのはあまりよろしくはないでしょうけど、心の休息としての現実逃避は、むしろ積極的にすべきと言われます。

心を豊かにするためにも、効果的に、現実逃避の時間を生活に取り入れていきたいですね。


あなたの
現実逃避方法は
どんなですか?

ちなみに、この映画も、サウンドトラックがとても人気で、私にとっても、お気に入りの1枚です♪

宮沢賢治の名作 銀河鉄道の夜

猫を擬人化したアニメ映画

最近、臨床美術つながりで知り合った真紀さんとの話題に、宮沢賢治の話があがりました。

宮沢賢治といったら、あなたは何を思い浮かべるでしょうか?

真紀さんは、宮沢賢治の暮らしに憧れるのだそうです。
農業してお勤めもして創作もして、という形ですね。素敵ですよね。
ちなみに、真紀さんはアーティストとしての才能をお持ちです。またの機会に改めてご紹介させていただきたいと思っています♪

真紀さんの素敵な作品たち

さて、私の場合、宮沢賢治の名ではじめに連想するのは、繰り返し見ている、猫を擬人化したアニメ映画の「銀河鉄道の夜」といったところです。

このアニメ映画「銀河鉄道の夜」は、1985年に公開された映画です。
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」は、様々な形で映画化や舞台化がされていますが、これが最も一般的に知られているのではないでしょうか。
アマゾンの評価をみても、高評価でファンが多いのがわかりますね。

私は、小学6年生くらいの頃に、父が買ってきてくれたビデオ(VHS)で観たのが初めてです。
当時の私にとっての宮沢賢治といえば、国語の教科書に載っている「注文の多い料理店」と「雨ニモマケズ」で、「銀河鉄道の夜」については、興味はあったけどなんとなく子供の頃の自分には難しくて読みきれずにいたので、アニメ映画、しかも可愛いらしい猫で表現されている、ということで、喜んで観たことを覚えています。

そして、一度観て、この幻想的で何か例えようのない切ない物語に完全に魅了されました。

主人公は、病気の母と暮らし、帰らない父を待つ少年ジョバンニ。孤独な彼が、星祭りの夜にただ一人の親友であるカムパネルラと、不思議な鉄道の旅をする物語です。


テーマにされているのは、友情と自己犠牲、人間と死、そして本当の幸せ

文字で表すと、子供には難しいテーマのようですが、この映画による表現は、子供ながらの感性にスッと入ってくる感じだったのだと思います。
大好きになって何度も繰り返して観ました。

そして今から3年くらい前。どうしてもまた観たくなって、ブルーレイを購入しました。
静かな気持ちになりたいときなどには最適な作品です。

物語に出てくる言葉には、ところどころ胸に刺さる部分があります。子供の頃はあまり意識しなかったとは思うのですが、今、心に響くのは、カムパネルラとジョバンニが鉄道の旅で出会った青年の言葉でしょうか。宮沢賢治の原作と一緒です。

「なにがしあわせかわからないです。ほんとうにどんなつらいことでもそれがただしいみちを進む中でのできごとなら峠とうげの上りも下りもみんなほんとうの幸福に近づく一あしずつですから。」

「ああそうです。ただいちばんのさいわいに至るためにいろいろのかなしみもみんなおぼしめしです。」


原作にはない部分としては、物語の後半、ジョバンニがカムパネルラの名を叫ぶくだりが、何とも胸を締め付けられます。見たことのない人にはネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、切ない気持ちになる映画を見たい時はお勧めです。

また、このアニメの良さですが、ジョバンニ達の猫の手や尻尾のある丸いお尻がにゃんとも可愛くて、顔が緩んじゃうんですよね。大人の心が優しくなれるポイントが満載だと思います。

それから、物語やキャラクター設定以外の点で、私がこの映画で好きなところはもう一つ、音楽です。
私の父は、映画に加え音楽も好きな人で、音響にもこだわる人でしたから、この映画も大音量で観させてもらったのが効果的だったのでしょう。
まずオープニングで流れた音楽に心を掴まれ、それ以降も流れるこの映画にマッチした幻想的なサウンドに、私は引き込まれました。

というわけで、私はこの映画のサントラCDも持っているのですが、そのことについては、また改めて、音楽のカテゴリーでご紹介したいと思います。


子供のあなたに感動を与えた物語
覚えていらっしゃいますか?