マスタードの美味しさに目覚め、料理の幅も広がる
フランス世界遺産の歴史地区の一つとして登録されているディジョン(Dijon)については以前触れましたが、ブルゴーニュ(Bourgogne)地方の名産として知られ、日本でも大手百貨店や輸入食品店などでも目にすることがあるディジョンマスタードについては、是非記しておきたいと思いつつまだ未記載でしたので、ようやくアップします。
ディジョンに関する過去の記事はこちら↓
さて、料理の調味料の一つであるマスタード、あなたは日常的に利用されていますか?
私はというと、正直なところ、フランス旅を決行するまで、マスタードにはほとんど興味がありませんでした。
一応それなりに料理はするし、一通りの調味料にはそれなりの品質を求めて揃えているつもりなのですが、お恥ずかしながら、マスタードに関しては、一人暮らしで日本人だしソーセージばっかり食べるわけじゃないし使いきれない、と勝手に思い込んでいたのです。
ですが、人生初のフランス旅行の際に、ブルゴーニュで生活する友人から名産であるディジョンマスタードの話を受け、マスタードにスポットって当たるものなんだ?と、今思えば、大変失礼なことですが、そこで私もマスタードへの興味を抱くことになったのです。
というわけで、私の初フランス旅で購入したディジョンマスタードがこちら↓

ちょうどお土産には良いサイズ感で、ディジョンの街中や空港等のお店でも販売されているものと同じですが、友人からスーパーで買う方が安いと教えられ、確かにその通りでして。
私は友人が連れて行ってくれた「オーシャン(Auchan)」という大型スーパーで購入しました。
オーシャンに関する記事はこちら↓
そしてフランス旅の帰国後、お世話になっている食通の方にお土産としてお渡ししましたら、「すごい美味しかった、なんていうか上品というかハーブが効いているのかな、あんなマスタード食べたことない!」という感想をいただきまして。
マスタードは日持ちするからと、一応自分の分もキープしていたものの、味わうことなく放置していたのですが、そこまで言われることに驚いた私、それを聞いて初めて口にしみたら、本当にその通りで感動したのです。
そう、ディジョンマスタードには、私たちが近所のスーパーなどで購入するマスタードとはちょっと違った独特の風味と、料理を引き締める鮮やかな辛味があります。
実はこのディジョンマスタード、フランスのブルゴーニュ地方の中心都市であるディジョンで生まれ、大変由緒ある調味料なのだそうです。
その歴史は古く、14世紀という中世の時代から、ディジョンはマスタードの産地として名を馳せてきました。
肥沃な大地と伝統的な製法が、他とは一線を画す風味豊かなマスタードを育んできたのです。
ディジョンマスタードの主な原料は、ブラウンマスタードシードという種類のカラシナの種。
これを砕いて粉末にし、白ワインビネガーや水、塩などと混ぜ合わせて作られます。
ここで重要なのが、白ワインビネガーを使うことであり、ディジョンマスタード独特の風味と、まろやかな酸味を生み出す秘密なのだそうです。
なるほど確かに、日本のカラシは、なんというかシンプルでツンとくるあの辛みが主体ですが、ディジョンのマスタードにはフルーティーでまろやかさを感じるのが異なると思えたのは、それが理由なのでしょう。
変な表現ですが、日本のカラシはそれだけを舐めていたいとは思えないけど、ディジョンマスタードはそれだけを舐めていられるんですよね(あくまでも私の場合ですが。日本のカラシを舐めていたい人もいらっしゃるかもしれないし、ディジョンマスタードを舐めてられない人もいらっしゃるでしょうから・・・笑)。
とにかく、ディジョンマスタード未経験の方には、是非ご賞味いただきたいと思える食品です。
(料理好きな方であれば、絶対におすすめ!)
さて、以下に続く画像は、友人が日本への一時帰国の際に、フランス旅を経てマスタードにハマった私のためにプレゼントしくれたディジョンマスタードの数々です。



それぞれの個性があって、どれも本当に美味しい・・・!!
それでは、実際にディジョンマスタードを活用して作った料理をご紹介します。
まずは、こちら。

「マスタードマリネした豚フィレ肉のオーブン焼き」
(1)豚フィレ肉は丸ごと、マスタード・はちみつ・醤油・ニンニクすりおろしの漬けだれを作り、一緒に保存袋に入れて冷蔵庫で1時間以上漬け込む。(その間オーブンを熱する)
(2)(1)を袋から取り出し、180度に予熱したオーブンで30分程度焼く(焼き時間は肉の分量により調節)。
というシンプルなレシピ。
このレシピは、バニラマスタードなんてハードルが高いかも、でもはちみつや砂糖といった甘い味付けに合うだろうから、と友人が気を利かせて教えてくれたものです。
ですが、もちろん、バニラ風味以外のマスタードでもOK♪
そして、マリネ液のはちみつはメープルやミリンに変えても美味しくいただけますよ。
また、記載した写真では、焼き上がったお肉を切り分けて皿に盛った後に、余った漬けだれに刻んだバジルを加えたソースをかけていますが、その辺もお好みで。
さて次は、マスタードを使った料理として最もオーソドックスと言えるかもしれません。

「はちみつとマスタードの甘辛ジャーマンポテト(長芋バージョン)」
(1)ニンニク・玉ねぎは薄切りに、ソーセージ・長芋は食べやすい大きさに切っておく。
(2)はちみつとマスタードをみじん切りしたバジル(またはパセリもしくは無くても。お好みで)と混ぜ合わせておく。
(3)フライパンにオリーブオイルを熱し、ニンニクを炒めて香りが立ったら玉ねぎを炒め、続けて長芋とソーセージを焼き色がつくまで炒め、(2)を加えて炒め合わせ、塩・胡椒で味を調える。
なお、一般的にはジャーマンポテトといえばじゃがいもですが、同じ分量なら長芋の方が太りにくく、じゃがいもよりも早く炒め上がるし、炒めた時のシャキシャキホクホクした食感がじゃがいもと違った美味しさを楽しめるので、長芋にしてみました。
じゃがいもで作っても当然美味しいので(予めレンチンするなど炒め時間を考慮の上)、この辺もお好みでどうぞ。
お次は、季節野菜を使ったヘルシーなレシピです。

「焼きカブのツナマスタードあえ」
(1)カブの茎は少し残して切り落とし、果肉の皮をむき、くし切りする。
(2)ツナ・マスタード・砂糖・マヨネーズを混ぜ合わせてソースを作っておく。
(3)フライパンにカブを並べて塩をふり、焼き色がつくまで焼く。
(4)(2)と(3)を混ぜ合わせ、好みにより胡椒で味を調える。
カブを焼いて食べるという発想はあまりないかもしれませんが、このソース(2)で合えると、濃厚で食べ応えあるサラダになります。
ちなみに、カブは3月~5月、10月~12月が旬。カブの美味しい時期に、是非お試しください。
マスタードのレシピはまだまだあるのですが、今がギリギリ旬であるカブのレシピを、取り急ぎ、もう一つご紹介しておきましょう。

「カブと豚肉のマスタードミルクスープ」
(1)カブの茎は少し残して切り落とし、果肉の皮をむき、くし切りして(前出のレシピと同様)、残りの葉は切り刻む。
(2)豚薄切り肉は食べやすい大きさに切っておく。
(3)ミルクとマスタードを混ぜ合わせておく。
(4)フライパンにオリーブオイルを熱し、みじん切りにしたニンニクと玉ねぎを炒め、続けて(2)の豚肉を軽く炒めたら、(1)を加えさっと炒める。
(5)(4)に洋風だし(コンソメまたはマギーブイヨン)と水を適量加え、煮立ったら(3)を加えて一煮立ちさせる。
(あとはお好みで、塩胡椒)
最後に、緑鮮やかでどんな料理にも添えられるサラダをピックアップします。

(1)赤玉ねぎ(普通の玉ねぎでもOK)をみじん切りにして水にさらしておく。
(2)粗く刻んだパセリと1、2cm角に切ったハムをボウルに入れ、(1)の水気をよく切って加える。
(3)マスタード・白ワインビネガー(他の酢でもOK)・オリーブオイル・塩・胡椒をよく混ぜ合わせ、(2)に回しかけて和える。
旬としては3~5月または9~11月とされるパセリですが、割といつでもスーパーにはあるし、でもその割には一般的には主役になりにくい食材ではないかと思います。
でも実は、パセリは手に入りやすいハーブであり、鉄分やカリウムなどのミネラルが豊富で、老化や生活習慣病、ストレスの予防やダイエットにも効果的なのだそうです。
よくレストランの料理に添えられているものの、単なる飾り物と思われているのか残している人が多いように感じますが、それはなんともったいないことか・・・!(私はむしゃむしゃ食べますよ)
是非、積極的に取り入れ入れていきたいですね🎶
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いかがでしたでしょうか、ディジョンマスタードの詳細と、マスタードを使った料理について。
今回はすでに長くなってしまったので挙げませんでしたが、ディジョンマスタードは和食にも合います。
マスタードに含まれる栄養や効能についても記述しておきたいところなので、それはまたの機会に。
ここまでご覧いただきまして、どうもありがとうございました (^_−)−☆ 感謝