岩手の世界遺産 平泉

心洗われる日本の美しい理想郷


平泉の文化遺産「平泉 ─ 仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群 ─」は、2011(平成23)年に、世界遺産登録されました。

平泉は、藤原清衡が浄土思想に基づき築いた理想郷です。
長い戦乱のなかで妻子を含む一族の多くを失った清衡は、11世紀末に奥州を支配したあと、戦乱で亡くなった全ての霊を、敵や味方の区別なく慰めるための仏国土(浄土)を現世につくりあげることを決意しました。

「はじめて学ぶ世界遺産50 世界遺産検定4級公式テキスト」より

昨日、いわてデジタルエンジニア育成センター訪問のため北上市に一泊し、本日その帰り道に、東北を誇る世界遺産の地・平泉にて途中下車し、美しい建築物や美術品、そして自然を堪能して参りましたので、写真にてご紹介させていただきます。

平泉駅
平泉文化遺産の構成資産の一つ「無量光院跡」
三代秀衡公が、平等院鳳凰堂を模して建立した寺院の跡地
中尊寺の手前にある「武蔵坊弁慶墓碑」
中尊寺本堂
中尊寺讃衡蔵(さんこうぞう;中尊寺と山内寺院の文化財を収蔵・展示する施設)と、金色堂・讃衡蔵共通の参拝チケットを販売する窓口
能舞台入口
能舞台
白山神社「茅の輪」;中央にある茅の輪(ちのわ)をくぐってお参りをすると願いが叶うと言われている
旅の同伴・ユッコちゃんが購入した可愛くてきっと効くであろう価値あるお守り
中尊寺月見坂下の駐車場周辺にある「衣関屋」のそば・もちセット。お餅は、左から生姜・ずんだ・じゅうねん(エゴマ)で、どれも美味しい♪
右手は、 The BREWERS HIRAIZUMIのソフトクリーム。お口直しに♪
平泉文化遺産の構成資産の一つ「観自在王院跡」
現在は史跡公園として、町民の憩いの場となっている
毛越寺(もうつうじ)
毛越寺伽藍復元図
毛越寺本堂
この「大泉が池」を中心にして浄土庭園が広がっている
池に反射する樹木が美しい
毛越寺庭園内のユニークな形をした木
2020年6月13日現在、三分咲のあやめ
(平泉駅前ロータリー)毛越寺では、6月20日~7月10日に「あやめまつり」が開かれる

長い戦乱により命を落とした多くの生類の御霊を鎮め、平和の楽土を出現させようと祈念した藤原清衡氏の想いを感じることができる、平泉。
ここを訪れると、現世に生きる私たちの心も浄化されるようです。
多くの方々に、この浄土への願いを共有し、心が洗われる感覚に浸っていただけたらと思います。

☆平泉の世界遺産について;平泉観光協会WEBサイト「ひらいずみナビ」

「ユネスコ世界遺産」について投稿した記事はこちら
世界遺産検定/心に築く「平和のとりで」


あなたにとっての
理想郷はどんなですか?

はじめて学ぶ世界遺産50 世界遺産検定4級公式テキスト<第2版>

日本の世界遺産 屋久島

美しい自然景観と独特な自然現象


先週の日曜、TBS番組「世界遺産」に関連した記事を書いたのですが、同番組の今日の放映予定が、我らが日本の世界遺産についてなので、今回も、取り上げさせていただきたいと思います。

今晩(2020年6月7日)のTBS番組「世界遺産」で放映されるのは、「屋久島 〜 屋久島 1万ミリの雨が生んだ絶景」です。

屋久島(やくしま)は鹿児島県、九州本土の南約70kmに浮かぶ、花こう岩が隆起して誕生した島です。


樹齢1,000年以上の屋久杉などが生み出す景観美の価値が認められ、1993年に、自然遺産としてユネスコ世界遺産に登録されました。

ところで、あなたは、「植物の垂直分布」覚えていらっしゃいますか?
中学の地理や、高校の生物で習いましたね。

垂直分布
高度が100m上がると、気温は約0.6℃低下する。このため、低地から高地にかけては、緯度によって変化する水平分布にほぼ対応する植物分布がみられる。亜高山帯より上部は高木はまばらにしか生えず、このような地帯を森林限界という。

日本列島の北から南までの気候を合わせもつ屋久島は、海岸線から山頂にかけて標高が上がるごとに亜熱帯から亜寒帯までの異なる植物が見られるのです。

屋久島に自生する樹齢1,000年以上のスギ「屋久杉」は、特別天然記念物に指定され、1966年に発見された島最大のスギは縄文杉と名付けられました。

本来スギの樹齢は数百年ですが、屋久島のスギは栄養分が少ない花こう岩の土壌に育つため生長が遅く、幹の目が詰まって樹脂の量が増え、その防腐剤効果によって腐らずに樹齢が長くなったのだそうです。

鹿児島県観光サイト「かごしまの旅」より


また、屋久島は、20世紀初頭より保護活動が行われ、1980年にはユネスコの生物圏保存地域にも指定されました。

生物圏保存地域(ユネスコエコパーク)
ユネスコが1971年に立ち上げた「人間と生物圏計画」において、生態系の保全と持続可能な環境資源の利用の両立を目的として設定される地域。日本では、2020年6月現在、10ヶ所が指定されています。
ご興味のある方は、こちらもご参照ください→文部科学省「生物圏保存地域(ユネスコエコパーク)」のページ

日本は、近年、自然が最も素晴らしい国として、世界から注目を集めています。
自然ツーリズム(自然環境の保全を強く意識した観光行動)、自然の中で行う体験型観光の整備を進めれば、海外からもさらなる観光客が見込めるとも言われています。(デービッド・アトキンソン「世界一訪れたい日本のつくりかた」より)

日本人として、我が国の自然を誇り、大切にしていきたいと思います。


あなたのお気に入りの
日本の自然はどこですか?



今回も、「世界遺産検定」の記事でご紹介した、検定テキストを参考にしました。
なお、デービッド・アトキンソン氏の「世界一訪れたい日本のつくりかた」はまたの機会に改めてご紹介いたします。

はじめて学ぶ世界遺産50 世界遺産検定4級公式テキスト<第2版>

きほんを学ぶ世界遺産100 世界遺産検定3級公式テキスト<第2版>

世界一訪れたい日本のつくりかた