音楽のみならず『音』そのものにスポットをあてた映画!

ドキュメンタリー「ようこそ映画音響の世界へ」


全くノーマークでいたのですが、先日「海の上のピアニスト イタリア完全版」を観に行った際に、「ようこそ映画音響の世界へ」というドキュメンタリー映画が上映されていることを知りました。

先月(2020年8月)、映画『音楽』にスポットをあてた「すばらしき映画音楽たち」というドキュメンタリー映画が再上映(初公開は2017年)されていましたが、今度は、映画に使われる『音』そのものに焦点をあてるという、今まで取り上げられたことのないテーマ、是非とも観たい!と思い、早速観て参りました。

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映画「ようこそ映画音響の世界へ」チラシ(表)

こちらのチラシに並ぶ数々の名作映画のタイトル。
それらの名作たる所以には“音”の効果が計り知れなく、その“音”を作り出すためには、職人さん達による、知られざる創意工夫と労力が注がれているのだということを知ることができる映画です。

この映画では、同じ映像でも、音がない場合とある場合とを対比して見せてくれる場面があったり、映画を表現する上での音には声、効果音、音楽という種類があり、それぞれがどのような手法で取り込まれ、そしてどんな効果を生み出しているのか、名作のワンシーンと共に、巨匠や職人さん達の貴重なインタビューを交えながら、とても興味深い映画音響の世界を紹介してくれます。

映画「ようこそ映画音響の世界へ」チラシ(裏)

日本における『映画』という言葉、映画の『映』は『映像』と『画像』で表すように、私たちは一般に、映画は、映し出された動画を通して楽しむものだと思っていますが、実は、そこには音という聴覚的な効果が絶大だったんですね。
ともすると、音の方が映像以上に効果を発揮していることもある・・・

この映画、音響楽しめる映画館で観て大正解でした。
音をあちこちに移動させる「5.1chサラウンドシステム」について具体的に紹介してくれる場面もあって、その説明映像と映画館のそれぞれに配置されたスピーカーからの音で、改めてその効果を実感できるのは特に面白かったです。

ちなみに、この映画の原題は「Making Waves(メイキングウェーブス)」。
映画館ではまさに、この音のウェーブ(波・波長)を感じることができます。

また、例えば、誰もが知る「スターウォーズ」が公開された時のエピソードでは、オープニングで宇宙船が大画面に迫力の登場をするシーン、その圧巻の映像と音響で、観客達が驚き興奮しますが、私も改めてその感覚を得ました。

携帯電話やタブレット、パソコンなどで、手軽に配信映画を視聴できる現代ではありますが、これを観て、映画はやはりまずは映画館で観るべきだなと思いました。


そしてつくづく、視覚・聴覚を通して映画を楽しめる五体満足な体を持つ自分は幸せだなーと感じました。
素晴らしい映画クリエイターの方々へと、与えられた体で映画を十分に楽しめることに感謝して、今後も少しでも多くの映画を観て、たくさんの感動を得させていただき、感性豊かになる時間を送っていきたいと思います。

「ようこそ映画音響の世界へ」公式サイト
フォーラム仙台・チネ・ラヴィータのHP


あなたの
聴覚に訴える映画は
なんですか?