2021年もあたたかい心をテーマに

ハートフルな物語「ニューヨーク 親切なロシア料理店」を観て


あけましておめでとうございます。
2021年1月1日、新たな年を迎えられたことに感謝します。

元日の今日、皆さんはいかがお過ごしでしょう。
昨年から続くコロナ禍。やはり自分だけで生きているわけではないということを考えると、行きたいところ、特に人が集まるような場所には気軽に行けないのが相変わらずの状況ではありますが・・・

私は、映画を観てきました。
本来、映画館は人が集まる場所ではありますが、現代はネット配信等の影響、また当然コロナによる影響で、映画館の運営はなかなか厳しい状況にありますので、映画好きとしては(ネット配信ももちろんありがたいのだけど)、映画館には頑張ってほしいという気持ちがあります。
人の入り具合の状況を見て、感染対策をしっかりすること、必要以上に長居しないことなどに配慮して、映画を楽しませていただきましょう。
ちなみに、シアター内は窓がなく密閉された空間に思えますが、映画上映中もしっかり換気の対策が取られているとのことですよ。


2021年、私が最初に選んだ映画は「ニューヨーク 親切なロシア料理店」です。
観客は2名しかおらず、雪降る元旦にまで営業してくださる映画館(フォーラムさん)には申し訳ない気もしつつ、感謝するばかりです。
国が支援金を出すとか何の保障もしてくれない限り、営業もせざるを得ないわけですから、大変だとは思いますが、めげないで頑張っていただきたいです。

さて、映画「ニューヨーク 親切なロシア料理店」について。
原題は「The Kindness of Strangers」直訳して「他人の優しさ」。
strangerは見知らぬ人とも訳せるので、「見知らぬ人の優しさ」の方が日本語的にはいい響きにはなりますが、この映画の内容としては、見知らぬ人だけが優しいわけではなく、一応知り合うのだけど、他人であることには変わりなく、それなのに優しく親切な行動を取る人たちが描かれているので、日本語の意味合いとしては「他人の優しさ」かなと感じています。

この物語は、現代の問題の一つであるネグレクト(児童虐待、育児怠慢)や親子愛をもとに、見知らぬ人、他人同士の人々が関わる中での優しさや思いやり、そして赦(ゆる)しの心がテーマとなっています。

物語の中核となるのは、ねじれた正義感を持つ夫から逃れ、片田舎のバッファローから憧れのニューヨークへと向かった、二人の息子を持つ主婦のクララ。
親子が到着した世界の中心地であるニューヨークは、様々な人が集まる場所。
そこでクララは息子たちのために衣類や食べ物など盗みを働くこととなり、入り込んだコンサートホールそばにあるロシア料理店に関わる人々と交わっていく中での物語で、冬のマンハッタンを舞台に、淡々と静かにストーリーは展開していきます。

ニューヨーク カーネギーホール前の通り/2017年2月(物語の舞台はこの辺じゃないかなというイメージ)

登場人物は、ほんの一部を除いて、皆なんらかの苦悩を持ちつつも優しくて愛らしいキャラクターなのですが、個人的には特に、男の子の兄弟が可愛いくて微笑ましかったです。
可愛いのだけど、しっかり意思を持ち、強く、そして優しい。
母親であるクララは二人の息子アンソニーとジュードのために必死になるのだけど、最終的に息子たちがママを救うというくだりは泣けます。

パンフレットも優しい雰囲気

困難を抱えた登場人物たちが少しずつつながっていって、最後にはみんな心地よくまとまり、見終わった後、胸の奥にあたたかなさざ波が広がっていくような感覚を味わいました。

やっぱり、世の中を救うのは、愛だよね、優しさだよね、思いやりの心だよねとしみじみ感じました。
2021年、私も、心のあたたかさをテーマに過ごしていきたいと改めて思っているところです。


2021年の
あなたのテーマは
なんですか?

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