画家としての一面を持つフジコ・ヘミング

奇跡のピアニストが描く優しい絵画


前回、世界的ピアニストであるフジコ・ヘミング氏のコンサートについて記述したのですが、彼女の画家としての側面を持っていることについては、ファンなら知ることであれど、一般的にはあまり知られていないことのようですね。

そこで、今回は改めて、フジコ・ヘミングさんの画家としての一面についてを投稿しようと思います。

さてこちら、前回アップした写真ですが、ご存知ない方にはピンとこないようだったので、再掲します。


先月(2023年6月)仙台で開催された、フジコ・ヘミング ピアノソロ コンサートの会場で購入した物品ですが、これらCDやDVDの挿絵も含めイラストは全てフジコ・ヘミングさんによるものなのです。

フジコ・ヘミングさんのご両親は彼女が幼い頃に離婚していますが、ピアニストであった母親(日本人)と、画家で建築家だった父親(スウェーデン人)の元に生まれ、正に受け継がれた才能は類い稀なもの。
幼少期からピアノの技術を研鑽するとともに、絵を描くのが好きで、これまでたくさん描きためてこられ、それらの絵画作品がCDなどのジャケットにも使われているのです。
デザインや装丁もご本人のこだわりによることも多いそうです。

フジコ・ヘミング ピアノコンサートで購入した絵はがきのセット

絵本の挿絵も手がけられています。
素晴らしい作家さんとのコラボレーションによる作品は、子どもにはもちろん大人の心潤す逸品としても本当に素敵です。

フジコ・ヘミング氏の挿絵による絵本「ねことワルツを」と「青い玉」
フジコ・ヘミングさんの挿絵による絵本「ねことワルツを」と「青い玉」

ところで、描かれている絵には猫が多いことにお気づきでしょうか?
これもファンなら知ることですが、フジコ・ヘミングさんは大の猫好きで、たくさんの保護猫と暮らしています。
収入を得るのは、猫ちゃんたちのためでもあるそうです。
この2冊の絵本も猫との暮らしがテーマになっています。猫好きさんへのプレゼントとしても喜ばれそう。

ねことワルツを」(出版:福音館書店)の文を手がけるのは詩人石津ちひろさん。

韻を踏んだ軽快な表現の文章が楽しく、中には早口言葉のようなものもあり、子どもと一緒に楽しみながら読めることうけあいです。

このタイトルにもなっている「ねことワルツを」は、フジコさんの幼い頃の体験に基づいていて、お父さんと踊る別れのワルツを楽しくも儚い詩として綴られていて、グッときます。

青い玉」(出版:文化出版局)の文は沓沢小波(クツザワサナミ)さんによるもので、一人暮らしのおばあさんと一匹の猫の幻想的な物語です。

日英対訳版として発行されていて、海外の方にも読まれており、この収益金は、フジコさん沓沢さんのお二人によって、動物愛護団体に寄付されるそうです。


私、先日のコンサートでこの「青い玉」を購入して初めて知ったのですが、沓沢小波さんは、ここ宮城県ご出身の元幼稚園教諭でいらして、柴田町にて工芸家としてご活動されてきたそうです。

共に猫好きというご縁らしいですが、古布工芸家としてフジコ・ヘミングさんの舞台衣装も手がけてもいらっしゃるそうで、単なるいちファンながら、お二人の相性が良いであろうことは想像に難くなく、そのお二人による絵本が素敵なのも、頷けます。

それにしても、自分の地元である宮城県にこんな素晴らしい方がいらしたなんて。
知るのが遅かったのは悔やまれますが、同じ県内に住む誇れる方の存在を知り、とても嬉しく、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

それでは、最後にフジコ・ヘミングさんの公式HP及びYouTubeチャンネルより、心が安らぐ動画を。
飾らないフジコさんの短い語りと、素晴らしい演奏がギュッと詰まった価値ある5分間です。
曲はショパンの『エオリアンハープ』。猫にも癒されます。

2020年6月、コロナ禍の中、ご自宅からフジコ・ヘミングさんが送られたメッセージ

この動画は、東京のご自宅で撮影されたそうですが、パリにもお住まいがあるフジコさん。
そうそうたる画家やピアニストが過ごしたパリにご自身も住めるのがとても幸せなのだそうです。
そして今年、いよいよ私もようやくパリ・フランスへ旅ができます。
私の場合、滞在期間はほんの数日だけど、航空券は取得済み、コロナ禍があけたらまずはフランスへ行くんだという願いの現実も目前です。
パリのフジコさんのお気に入りの場所に行ってみたいな、など、もはや現実可能な想像をするだけでもハッピーです。
私の幸せ感度を上げてくれるアーティストの皆さんの存在に感謝します。




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