まちは生まれ変わっても、海の景色は変わらない
本日、2020年7月23日(木)は、海の日、日本国民の祝日です。
通常は、7月の第3月曜日が海の日とされていますが、今年は、オリンピックがある予定だったために日程が調整されました。
新型コロナにより、オリンピックは延期され、その意味はなさないものとはなりましたが、毎日忙しく働く日本人にとって、祝日があるというのはやはり嬉しいことですね。
ところで、「海の日」というのは、海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願うために制定されているのだそうです。
内閣府HP:「国民の祝日」について
というわけで、本日は、私の生まれ育った海のまち閖上(ゆりあげ)について、現在の様子を、写真にて紹介させていただこうと思います。
閖上は、宮城県仙台市の隣に位置し、仙台空港の所在地でもある名取市のまちの一つで、太平洋に面した地区です。
江戸時代には仙台藩直轄の港で、仙台に魚介類を売り栄えました。
伊達政宗が掘らせたという日本最長の運河「貞山運河」(地元では貞山掘り(ていざんぼり)と言ってます)を使い仙台城下に海産物を運んだのだそうです。
そんな歴史と海に幸に恵まれた地区ではありますが、2011年3月11日、発生した大地震によって、最大浸水高9.09mの津波に襲われた閖上の沿岸部は、完全に飲み込まれてしまいました。
私の実家も、港のすぐそばでしたので、根こそぎ流されてしまいました。
震災後、復興に尽力する人々もいる中、私はなかなか訪れる気になれなかったのですが、この度、初めて数時間、自分が生まれ育った閖上に滞在しました。
すっかり町並みは変わってしまい、どこに来たのかわからない寂しい気持ちになってしまうのが、ここで育った人間としての正直な心情ですが、海の静かな情景と、塩と磯の香りに懐かしさを感じました。
子供の頃、港が遊び場の一つでした。
再生されてはいますが、現在のこの港の風景は、当時の様子に近いものがあり、なんだかとてもホッとする気持ちになりました。
津波という悲劇に見舞われましたが、普段はこんなに穏やかな景色。
震災前同様、釣りを楽しむ人も大勢います。
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この海に襲われたのは悲しいことではありますが、その、人間に対する自然の怒りによって、いろんなことを考えるきっかけになったし、やっぱり、自分の育った場所の海って愛しいんだなー、この海に囲まれた島国としての日本だからこそ、誇れるものや恩恵がたくさんあるんだなーと、しみじみと感じ、改めて感謝しました。