〜初めてのパリ滞在1日目、そしてその夜の風景〜
2023年10月末フランスの旅、友達の住むブルゴーニュで充実の3日間を過ごさせていただき、いよいよパリへと向かう時がやってきました。
一人旅にて日本仙台から出国し、フランスブルゴーニュで友達と再会した駅はディジョン(Dijon)でしたが、お別れの地点は世界遺産「フォントネーのシトー会修道院」の最寄り駅であるモンバール(Monbard)。
ちょうど「フォントネーのシトー会修道院」の見学を楽しんだ後だったから幸いではあったのですが、雨が激しく降ってきてしまい、モンバール駅(Gare de Montbard)付近は全く写真が撮れずでした。
天候のせいもあったのだろうと思いますが、ここも喧騒がなく静かな街。
せめて、友達が気を利かせてエスプレッソをいただくのに立ち寄ってくれたカフェくらい撮影できれば良かったのにと悔やまれますが、賑やかな場所が苦手な私には、また天気の良い時に改めて行ってみたいと思える所で、この地域に聖人ベルナールが過ごしたシトー会修道院があるのもうなずける気がしました。
(ベルナールについては前回記事をご参照ください→https://calm-smile-chain.com/abbey-fontenay/)
モンバール
Gare de Montbard
住所:21500 Montbard, France
さて、モンバール駅は、パリとディジョン駅を結ぶ沿線上の途中にある駅です。
日本仙台空港→台湾桃園空港→フランスパリ=スシャルル・ド・ゴール国際空港という経路によってフランスを初めて訪れ、その初日にブルゴーニュへと向かった私が、再びブルゴーニュからパリを目指す経路も、ブルゴーニュ到着時同様に、高速列車TGVを利用しました。
ちなみに、位置関係は下図の通りです。
TGVにて、モンバール(Monbard)駅からパリの終点地リヨン(Paris Gare de Lyon)駅までは、途中停車駅なしで1時間ほどです。
この電車に乗る直前まで友達が一緒にいてくれて、列車時刻の電光掲示板を見た友達が遅れてるみたいと教えてくれ、待合室でのんびりとしていたら、なんと、ほぼ定刻に列車が来る雰囲気が伝わってきて、慌ててホームへ。
「遅れてるんじゃないの?本当にこの電車で良いの?!」と慌てる私に、友達は「いいからもうここで乗って!確かめてくるから!」と言い、私は予約していた車両よりも何両も先の場所で列車へ乗り込み友達を待つも、ドアは閉まってしまいました。
しかし、動きだした列車の外で友達が私の方に向かって、笑顔でグッドポーズをしてくれ、どうやら問題ないらしいことがわかりました。
(改札がない駅のため誰でもホームまで行けます。チケットは列車の中で車掌さんにチェックされます)
遅れそうになって重いスーツケースを持って構内を走った上、TGV車両はその独特な2階建の構造によって車両を移動するには階段を登り降りする必要があり、ヘトヘトになりながら車内を歩く途中で車掌さんに出会い、フランス語で(多分)チケットを見せてと言われ、少しドキドキしながら携帯のチケット画面を出しQRコードを読み取ってもらうと、「OK、英語はわかりますか?あなたの席はあちらですよ」と親切に英語で教えていただけ、ホッとしたのも束の間、ようやくその車両へと辿り着いたと思ったら、予約したはずの席には女性が座っている・・・
またしてもここで、少しドキドキしながら「Excuse me, but…」と声をかけるとその女性は自身のチケットを確認する仕草をしてから、席を離れてくれました。
その女性は私の席の後ろに元々荷物を置いていたので、確信犯だったのでしょうけど(苦笑)。
そんなこんなで、いつまた会えるかわからない高校時代の同級生というかけがえのない友人との、しんみりお別れを惜しむこともできないというハプニングの後でしたが、無事、リヨン(Paris Gare de Lyon)駅へ、定刻通り到着しました。
発着駅の、2階建車両の並ぶ風景は、こんな感じ。
往路の時と変わらず、駅舎内はたくさんの人。
でも、何度見ても、建物の佇まいはやっぱり素敵。
ブルゴーニュでは雨に見舞われましたが、こちらでは青空も見えてラッキーでした。
そして、ここから宿泊するホテルへ向かうために、次は地下鉄を乗り継ぐ必要がありました。
駅の外観の写真を撮ってから、再びリヨン(Paris Gare de Lyon)駅内へ戻ります。
まずはリヨン(Paris Gare de Lyon)駅から地下鉄1番線のラ・デファンス=グランダルシュ(La Défense – Grande Arche)駅行きに乗り、バスティーユ(Bastille)で下車。
ここまでは良かった・・・
ここで地下鉄の8番線に乗り換える必要がありました。
フランスの地下鉄はたくさん番線がありますが、目的地へ行くための番線さえわかっていれば、その番号を頼りに構内を移動すれば良いので大して難しくはないのですが、バスティーユ(Bastille)駅内では無駄に重いスーツケースを持っていた私には、想像以上に階段の上り下りと移動距離が長く感じて、汗だくになり体力をかなり消耗してしまっており、8番線の乗車口に着いたものの、なんとうっかり・・・
バラール(Balard)駅方面へ乗らなければいけないのに、逆方面であるクレテイユ(Créteil)駅行きに乗ってしまったのです。
↓これが証拠写真。
私が立っていたホームの案内板にクレテイユ(Créteil)と行き先がしっかり写ってますが、ヘトヘトになりながらなんとなく写真を撮ったので、本当は対面側のホームに行かなければならないのに、間違っているとこの時点では気がついておらず、しかも間も無く電車が来たと思ったら、それがめちゃくちゃ混んでいる!
こんなの乗りたくないけど仕方がないと乗り込み、ギューギュー詰めの電車の中、さらに思考能力低下・・・
混雑した車内では、157cmほどの身長の私には、行き先の掲示案内も見るに見えない。
バスティーユ(Bastille)駅から7駅目が目的地のグラン・ブールヴァール(Grands Boulevards)駅ということを疲れながらもしっかり記憶していたので、ちゃんと数えていたつもりだったものの、多分次あたりかなというタイミングでもアナウンスではそうとは聞き取れないし、停車した駅の表示も明らかにグラン・ブールヴァール(Grands Boulevards)ではない・・・
私が行きたいはずのグラン・ブールヴァール(Grands Boulevards)駅はどこ?!
携帯電話で調べようにも電車はどんどん進むので、このままどこまでも行ってしまったらまずいと何箇所か目の駅で降りたのですが、その駅がどこだったのかはもう覚えていません。
もちろん写真撮る余裕もなく。
その時は若干パニクってて単純に逆方面に乗ってしまったということにすぐに気が付かず、ここはどこ??私の犯したミスは何??私は一体どうしたらいいの??状態。
でも、どこだかわからない地下鉄駅の椅子にかけて、「冷静になれ、私。」と自分に言い聞かせ、数分考えたところで、「バスティーユ(Bastille)で8番線まで行ったのは間違いないはず。けど、そこで行き先をちゃんと確認していない。疲れてて単に手前のホームに下りてしまった。それが逆方面だったんだ。だから、単純にここで対面側のホームへ移動して来た電車に乗ればバスティーユ(Bastille)に戻れるし、そしてバスティーユ(Bastille)では降りずにそのままそこから7駅目のグラン・ブールヴァール(Grands Boulevards)までいけば良いのだ。」と自分の過ちと改善方法に気がつきました。
そこで改めて対面側のホームを見ると本来向かうべきバラール(Balard)行きとしっかり表示されていて、そっちに乗ればいいだけのことだと分かり、ほっと一安心、今度こそ無事にグラン・ブールヴァール(Grands Boulevards)駅に着くことができました。
そして、ようやく目的地の地上に出てくることができて、ホッとしてパシャリした写真がこちら↓(苦笑)
グラン・ブールヴァール(地下鉄駅)
Grands Boulevards
住所:75002 Paris, France
Webサイト:https://www.sortiesdumetro.fr/grands-boulevards.php
予約していたホテルはグラン・ブールヴァール(Grands Boulevards)駅から徒歩5分程度のところで、そちらへは迷うことなく辿り着き、チェックインも問題なく、でしたが、想定外のハプニングで体力を消耗し切っていたことと、そこから3泊する部屋に入った際に、カードで支払い済みのホテル料金の額に対してこれ??と正直思ってしまった現在のフランスのホテル事情に、精神も疲れ果て、ホテルの部屋でしばらく動けなくなってしまいました。
そんな状態でしばらくボーッとしていたら、外がすっかり暗くなっていることに気がつきまして。
今私はパリにいるんだ!これじゃ勿体無い!
と、気を取り直して、夜のセーヌ川を見ることを目標に、外へと繰り出しました。
暗い中で撮った写真なので画像はよくありませんが、せっかくなので道中の一部を以下に残しておこうと思います。
まずは、事前情報なしに、素敵な外観に目を惹かれ思わず撮影した建物は「ブルス・ド・コメルス・ピノー・コレクション(Bourse de Commerce – Pinault Collection)」、我が国日本を誇る建築家 安藤忠雄氏が、パリの歴史的建造物を美術館として再生するための設計を担当され、2021年にオープンしたばかりの名所でした。
ブルス・ド・コメルス・ピノー・コレクション
Bourse de Commerce – Pinault Collection
住所:2 Rue de Viarmes, 75001 Paris, France
Webサイト:https://www.pinaultcollection.com/fr/boursedecommerce
その同じ通り沿いにある「サン ジェルマン ロクセロワ教会(Saint-Germain-l’Auxerrois)」の、美しいゴシック様式の佇まい。
サン ジェルマン ロクセロワ教会
Saint-Germain-l’Auxerrois
住所:2 Pl. du Louvre, 75001 Paris, France
Webサイト:https://saintgermainlauxerrois.fr/
ここでおよそ宿泊先のホテルから歩くこと30分程。
セーヌ川(la Seine)の向こうに、夜に輝くパリのシンボルエッフェル塔(La tour Eiffel)を望む風景。
セーヌ川も越えてみようと、セーヌ川に浮かぶシテ島(Île de la Cité)へと渡り、パリ最古のステンドグラスで知られるサント・シャペル(Sainte-Chapelle)の門前へ。
サント・シャペル
Sainte-Chapelle
住所:10 Bd du Palais, 75001 Paris, France
Webサイト:https://www.sainte-chapelle.fr/
再びセーヌ川を戻り、ライトアップされたパリ市庁舎(Hôtel de Ville)を拝みます。
パリ市庁舎
Hôtel de Ville
住所:Pl. de l’Hôtel de Ville, 75004 Paris, France
Webサイト:https://www.paris.fr/
そしてパリ市庁舎からセーヌ川を越えシテ島に渡るための最寄の橋アルコル橋(Pont d’Arcole)と、その先に見えるノートルダム大聖堂。
記憶にもまだ新しい2019年に起きたあの忌まわしい惨事により、ノートルダム大聖堂は修復中のため、工事用のクレーンもうっすら見えます。
アルコル橋
Pont d’Arcole
セーヌ川にかかるシャンジュ橋(Pont au Change)とゴシック様式の建物は死の牢獄と言われるコンシェルジュリー(Conciergerie)、そしてその奥で空に光を放っているのがエッフェル塔。
シャンジュ橋
Pont au Change
そろそろホテルへ戻ろうと辿った経路にてでくわしたサン・ドニ門(Porte Saint-Denis)。
パリに残る凱旋門(軍事的勝利をもたらした将軍らが凱旋式を行う記念のために作られた門)のうちの一つです。
サン・ドニ門
Porte Saint-Denis
住所:Boulevard St Denis, 75010 Paris, France
初めてのパリの夜を一人でフラフラしつつも、午後8時半頃、無事ホテルへ帰還。
翌日の美術館巡りの計画に想いを馳せつつ、眠りにつきました・・・